[05] その先にあるモノ
 

 

[05] その先にあるモノ

 

今を生きるって、すごく難しい。
過去を生きるなんて、絶対できない。
でも未来を生きるなんて、想像できない…。

 

あたしは今、どこに生きているんだろう。

 

今を生きることをできてるのかすら、わからない。
過去を生きてはいなくても、過去に囚われて生きてることは確かで…。
未来なんて、ほんとにそこに、あるんだろうか…。

未来…。
今の先にあるモノ…。
今…。
それすらも、あたしがいる場所の、先にあるモノな気がする…。

あたしは今、どこにいるんだろう…。
どこに生きてるんだろう。
あたしは、この過去でも、今でも、未来でもないこの場所で、どうすればいいんだろう…。
どうしなくちゃいけないんだろう……。

なんにも見えない…。
なんにもできない…。

「…グリーン」
思考を止めるパスワード。
闇に染まらないストッパー。
あたしの唯一の居場所。

「ん?」

優しく髪を撫でてくれる手は、あたしの生く道へと導いてくれる。

「…でも、いつまでも頼っていられないね」
小さく呟いて、彼の胸に顔を埋める。
「は?」
彼は疑問符を返した。

「…もう少し…もう少しだけ…このままで…いさせて…」

 

 

 

 

その先にあるモノが、何であるか、分かるまで…。

もう少し…もう少しだけ…

 

2006年10月29日 Fin


あとがき

尻切れトンボな感じがしますし、これがグリブルかと聞かれるとわからない。おそらくブルー姉さんのお題になりつつあるのかなぁと思います(笑)まぁ兄さんが深く悩まないためのストッパーの役割をしてて、まだ、まだ一人で生きるには弱くて、強くなれなくて、あなたに何もしてあげられないけれど、もう少し、もう少し先に、自分が向かう道が見えたなら、そのときは、あなたにも何か、何か返してあげられるような自分に、なってるから、ってね。まぁ兄さんにとっては、兄さんの存在を生きるなんていう一番大きいことに頼ってくれたことの方が、うれしかったのかもしれないですけどね。絶対的信頼って、ある意味すごいことだと思うから。それを受け止めてあげられるほど、きっと兄さんもどこまでもどこまでも姉さんを好きになってくれるといいと思います。
うーむ、シリアスばかりで申し訳ないです。ギャグなんて書けやしない。がっそん!!!

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