2 全て、弱さを曝け出してしまったら 強さは、弱さを隠すためにあると、俺は思う…。 「…」 強く握られた手の温かみ、優しく微笑まれた笑み。 「ねぇグリーン、全ての弱さを曝け出せたならさ」 「…最強だと思わない?」 俺の弱さは、まだまだ小さいと思った。 俺は……上を目指す。 「……おまえそれ以上最恐になってどうすんだよ」 それが、おまえのおかげだなんて、誰が言ってやるもんか…。 2005年10月7日 Fin
兄さんに何があった!?とかは突っ込まないように、今回そういう話多いです。まじ。なんかこう、兄さんが弱るような事態が起こったんですよ!っていうことにしておいてください!想像にお任せしますぅ!
弱さを知られないために、強くなるはずなのに、どうして弱さは、こんなにも簡単に、表に出てきてしまうのだろう…。
額に置いた手に、頭の重心を預ける。
「…グリーン」
時計の音が聞こえるほどの静けさを、彼女の声が壊した。
「…」
俺は再び、静けさを呼ぶ。
「……弱さを知って、強さを学ぶ。弱いところがあるから、そこが強くなっていくんだって、グリーンが教えてくれたんだよ?」
「…っ」
俺の手を額から取り払い、代わりに彼女の額が、自分の額に合わさった。
「……またひとつ、弱さを知れてよかったね」
それら全てに、癒されたのを、今でも覚えてる。
夕陽がまぶしい。
もっと大きく、もっと強く。
「ちょっと!!!あんた今最強の字が違ったでしょ?!」
「さぁな」
あとがき
まぁそんな感じで、これがブルグリから派出したグリブル話第1弾です。1はそうでもないですが、今回の話は思いっきり続きになってます。グリーンが言ったんだよってあたりが。ブルグリ話で兄さんが言ってますから。で、まぁ今度は姉さんが兄さんに希望を与える番ってことでね。もらってるばっかりじゃね。ちゃんと少しずつでも返さなきゃ。でもそれを悟った姉さんはある意味強くて。夕陽をバックにした姉さんは本当に強くてすごい人に兄さんには移ったんじゃないかなって思います。だから、それを追って、自分も同じところに立てるように。姉さんに見合う男になるために、自分も頑張る勇気をもらえたってことで。でもそれが姉さんのおかげって思うのが悔しい兄さんの、せめてもの抵抗なのです。最恐は。ふふ。
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