7 たとえば君の腕の中 「……」 こいつと一緒に旅をするのはそう珍しくはない。 「おまえ、ほんとに寝てるのか?」 さきほど何をしようとしたかは、手に持っていたマジックで容易に想像できた。 「そういう話じゃなくてだ。ちゃんと寝てんのかって」 「って話をした」 帰ってくるなり彼女に捕まり、今までの旅の話をせがまれたから、その話をした。 「あとは、何回かバトルをして、そのままマサラに帰ってきた」 あぁ、もうひとつあった…な…。 「…グリーン?聞いてる?」 安らげる…場所…。 「…グリーン?」 安らげる場所。 2005年10月9日 Fin
最初考えた話と大幅にずれた気がするのがこの話です。当初の目的は果たせているのですが、イメージしていた話の流れにはなりませんでした。なんでだ。
「……」
「なんだレッド」
「うわっ!?」
ずざっと後ろに後ずさる。
「なんだ」
俺は目を開け、彼を見た。
今日だって、一緒に旅をして、野宿をした夜だった…。
不思議そうに顔をしかめる。
「おまえに落書きされない程度には寝てるさ」
「…」
「まぁな」
寝なきゃ体が持たん。
「いやでも、そんな座ってさ、気配感じただけですぐ目を覚ますって、寝てるうちにはいんねーじゃねーの?」
はぁ、とおもむろにため息をつかれる。
「べつにいいさ。次の日に疲れが残らなきゃそれでいい」
「あのなぁ」
はぁと再度ため息をつかれた。
「べつにいいだろ」
おまえに迷惑はかけてない。
「そうだけどさ。つーかおまえに心安らぐ場所はないわけ?自分の家でもそうなのか?」
「…家じゃいちお、寝てるが…」
家だと熟睡してるつもりだが…。
「まぁ、体には気をつけろよ?」
「…おまえは俺の親か」
おまえって少し親父くさいよな。
「ぷっ…何それ」
くすくす笑う彼女。
「で、あたしにゲットされちゃったわけだぁ」
俺のひざの上に乗り、ぎゅっと抱きつく彼女が、うれしそうに微笑む。
「…そうだな」
久しぶりに感じたぬくもりは、暖かくて、妙に安心できた。
「でも、ほんとにちゃんと寝てる?旅してる期間が長ければ長い分、疲れもたまるんだから、気をつけてね?」
優しく、俺を抱きしめてくれる。
「…」
返事の代わりに寝息を立てる。
自分の家と、あとは…おまえの腕の中…とか…。
あとがき
レッドが出てきたのはきまぐれです。でもこの二人は普通に一緒に旅とかしてんだろうなって思います。レッドはイエローそっちのけでしょうね。まだ兄さんのが姉さんを気にかけてるんじゃないかと思います。そういうところはいい男(え)あはは。まぁで、帰ってきて疲れてるのに姉さんのわがままに付き合ってあげちゃうとことかさ。レドさんは絶対帰ってもすぐどっか行っちゃうから(笑)レイエ推進してない度がひしひしと伝わってくる?すいません。私の中でレッドさんは夢を追い求めるロマンな男なので。そんな人は恋人には絶対欲しくないです。女として(おい)
これはブルグリは考えられませんでした。君だったからかな?
まぁさておいて、兄さんはまぁ、何が言いたかったかっていうと、兄さんって絶対外じゃまじめに寝ないような気がして。シルバーもそうだろうけど。でもそんな中で、まじめに寝れるのは自宅と姉さんの腕の中っていうのが、理想な感じなわけです。まぁ腕の中じゃなくても、隣とか、そばとか。とにもかくにも姉さんの近くも安心できる場所のひとつであって欲しいなぁって話でした。
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