イヤホンから流れるメロディ。 街の大通りをイヤホンで曲を聴きながら歩く。特に用事があったわけでなく、ただただ暇な休日を持て余していたのだった。歩きながら目に付いた服や音楽の店をより、少々物色をする。特に気に入ったものがあれば買ってしまうし、そうでなければ、また大通りを歩き、次の店を探す。 友達と昨日電話でのたわいないお喋りやら。 今隣にいない人のことも。 「・・・・ん?」 うるさいと感じていた世界は意外と静かで。車の音や人の声はいつも通りなのに、浸っていた世界よりも静かに感じる。 今何より聞きたいのは。 「・・・・・・・・グリーン?」 明日は休日じゃないけど、きっとあなたと楽しく話せそう。
私の最近の楽しみは、帰り道、音楽を聴きながら歩くことだったので。
○犬様から緑青部屋記念にいただきました!!!ありがとうございます!! 俊宇 光
名も知らぬ君へと歌う恋の詩。
優しさと哀しさを比べる哲学の詩。
ひたすらひたすら『夢に向かって』と叫ぶ理想の詩。
どれも好きなのだけれど。
いつかは□ボタンが押されてしまうから。
こういう一人での買い物は嫌いじゃない。むしろ、誰かと行くと時間やらなにやら気にしなければならないので、たまにこういう好きな時に行って好きな時に帰るといった自分の買い物ができる日は好きだ。
そしてこういう時に聞く音楽も。
うるさく感じる街の賑やかな雑音が小さくなって、歩いている間、詩の世界に浸りこめる。
そして浸りこみながら、色々考えながら歩く。
先程の本屋で立ち読みした雑誌に出ていた芸能人やら。
話題の新作映画を誰といつ見に行くかの計画やら。
ピーと無機質な音がする。MDに入っていた音楽が全て演奏されたのだろう。カチャリと停止した音が聞えた。
その音があの三角の再生ボタンだったかのように、周りのうるさい雑音が聞えてくる。・・・・・・と、思っていたのに。
浸っていた世界よりも無機質で単純な音。
恋の詩も、哲学の詩も、理想の詩も、それらの前では小さく感じた。
どの詩も好きでよく自分と重ね合わせたものだけど。
四角の停止ボタンが押された瞬間、世界は静かで、詩達は自分から離れてしまった。
街中なのに、街中だから孤独を感じる。
音の鳴らない晴れた空に泣きたくなった。
あぁ、嫌だ。今日は一人の時間ののんびりとした買い物を楽しむはずだったのに。
「なんだ?急に。」
急に電話してきたから相手も困っている。
「なんとなく・・・。」
いい言い訳が思いつかない。
「なんとなくかよ。仕事中なんだが。」
あー、そういえば、今日ジムでなんとかがあって・・・とか言ってたような。
「急にね。」
でも、ごめん。
「何が急なんだ?」
少しイライラしているみたいだけど。
「声・・・聞きたかった。」
ちょっとだけ許してね?
「・・・・・。」
「グリーン?」
返事が来ない、電話を切ったわけじゃないみたいだけど。
「ぐーりーぃーんー?」
「・・・・そういう恥ずかしいこと、外で言うな。」
ぷっと思わず吹き出す。もちろん彼にはすぐ怒鳴られて。
だって。
浸っていた世界で考えていたよりも容易に照れて真っ赤になった彼の顔が想像できて、おかしかった。
会話は意外と長く続いて。
それが余計に嬉しくて、私はまた笑う。
無機質な私の世界も、きっと色づく。
歌が終わると妙に周りが静かに感じるのは私だけでしょうか?!めっちゃ寂しくなるんですが(なら聞くな)
受験受かって早々書いていただいて非情に感謝しています!!本当にありがとうございます!無事受かっておめでとうございました!!そしてこんな素敵なグリブル小説!うわーいもの凄く嬉しいっす!!!ほんとにありがとうございました!!
姉さんがすっごい兄さんを好きで、照れながらも姉さんを愛しく感じてる兄さんがつぼです。大好きだ!!(何が)
本当にどうもありがとうございました。
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