ずるい人(グリーン版) 「…ねぇグリーン、あれある?」 「…ねぇグリーン」 「…好き」 「…グリーンはずるい…」 おまえが考えてることが分かるのは、それだけ共に過ごした時間が多いから。 おまえのがよっぽどずるいよ。 「…好きだ」 好きで、好きで、どうしようもない、俺の、ずるい人。 2007年11月5日 Fin
兄さんが阿呆や!!どうしようもなく、姉さんバカだ…。姉さんに思考をのっとられてるから、姉さんが望むことがすぐ分かるって、どんだけ!!!って感じです。でも兄さんって無駄に極端な気がします。気にならないときはぜんぜん気にならないのに、気になっちゃうとどこまでもどこまで気になる。一直線タイプっていうかね。無駄に熱い人だと僕は思うから。熱い情熱を、姉さんに注いでくれることだろう。こういうなんかもう、姉さんのことで頭いっぱいな兄さんって理想だなぁ(ええ)なんかクールにしてても、頭の中姉さんだらけっていう、ぜんぜん余裕がないといいよぉ。ほんと。余裕ないくせに、余裕そうにしてるのがまた、兄さんの頑張ってるとこって感じで。あれ?ぜんぜん攻めになってない?いや、頑張ってるよ!!きっと。あははは。頑張れ兄さん!!俺は応援するよ!姉さんを愛してくれる兄さんには寛大です。基本僕は姉さんが好きです(ええ)
「これか?」
俺が思いついたものを、彼女に手渡せば、
「…っ…ありがとう」
少し驚いた表情をした後、微笑まれた。
そう呼ばれて振り向き、
「…どうした?」
と、聞きながら優しく頭を撫でると、
「…ん…なんでもない」
彼女は安心したように、俺に微笑んだ。
そっと抱きつかれ、愛の言葉が耳に届けば、
「…好きだ」
優しく抱きしめ返し、愛の返事を返す。
「……っ…うん」
彼女はぎゅううっと、俺の胸に顔を埋めた。
ある日、俺の腕の中で、彼女が一言呟く。
「…何が?」
俺は、優しく髪を梳いていた手を止めた。
「…あたしが考えてること、あたしが欲しいこと、なんでも分かっちゃうんだもんっ」
ぎゅううっと、胸に顔を埋めてくる。
「…なんでもってわけじゃないが…」
たまたま俺が考えたことと、彼女が欲しかったことが、合致しただけであって。
「なんでもだよ。グリーンがしてくれること、全部嬉しいもん」
そう言って、彼女が嬉しそうに微笑む。
「…っ…俺は、おまえのがずるいよ」
俺は彼女の微笑みを俺だけのものにするように、力強く彼女を抱きしめた。
「どうして?」
俺の腕の中で、声が響く。
「…好きだから」
優しく囁くと、彼女は「あたしも好き」と呟き、俺に抱きついた。
おまえの欲しいものが分かるのは、俺の中に、おまえが常にいるから。
俺の心を、考えを支配して止まない。
おまえのことを考えてばかりいるから、おまえのことがよくわかる。
俺の中に住み着いて、消えないお前のほうが、よっぽどずるい…。
あとがき
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