シェリス
 


シェリス

これが本決まりなシェリスでした。なんかこう、不思議な感じで。

すっごいまつげばちばちだけど、うざくなく。胸はでかすぎず、
小さすぎず。髪は黒でストレートですらっとした感じ。
とにかく大人っぽく。弟には21とか言われたけど。私より
年下なんて嫌です。

これで浮かんだ小説が以下。ワタルが可愛いとか言われた。
ワタシェリ万歳。まぁワタイエ前提なんですけどね。あいつとは
イエローのことでがす。

 

「おかえりなさい」
「……」

 

 

仕事から帰ってきて、別にインターフォンなんかついちゃいないドアを開けた途端、目の前に極上の笑みを浮かべた彼女と目が合った。

そう、いままで見たこともないような極上の笑みで。

「…ワタル?」
彼女は俺が何も答えないことに首を傾げる。
「おまえ、そんな笑顔もできるんだな」
俺はただいまも言わず自分の家に上がり込んだ。
「…そんなってどんな?」
彼女はさらに疑問符を飛ばしてくる。
「…」

おい、その笑顔は無意識なのか。
どう考えたって、修羅場をくぐり抜けてきて荒みきった人間ができる笑顔じゃない。
ましてや、作った笑顔にしたって、あそこまでの笑みは浮かべられないはずだ。

あの笑顔は、幸せを知り、人を慈しむかのような笑顔だ。
そう、あいつがよくしている笑顔。
決して、俺たちみたいな人間ができないような、そんな笑顔だ。

こいつがそんな笑顔をできるなんて思わなかった。
どんな演技力だ。
それとも思っている以上に修羅場をかいくぐってるわけではないのか?

「…ワタル?」
「あ、あぁ」
俺が考え込んでいる間に、短い時間が流れたらしい。
彼女が俺の顔をのぞき込む。
「…ねぇ、そんなってどんなの?」
彼女は分からないことを聞いてくる子どものように疑問を投げかけてくる。
「おまえにはできなそうな笑顔ってことだよ」
こうなるとシェリスは答えるまで聞き続けるからな。
適当にあしらって離れる。
「…あたしにできなそうな…ねぇ…ふーん」
彼女は一瞬考え込むように顎に手を当てて俯く。
「…はぁ」
俺はどうでもいいというように自室に戻り、着替えを済ませた。

 

 

 

 

「…あなたに、言うためだったからじゃないかしら」
「は?」
自室にまでやってきた彼女に振り返る。
言いたいことがいまいちわからんのだが…
「……人は変われるってことよね。私が少なからず、ここにいた意味はできたみたいだわ」
彼女はさきほどとは違う不敵な笑みを浮かべて居間に戻っていく。
「お、おい」
自己完結するな。
そう言葉が言い終わる前に、彼女の姿は角に消えた。

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