渋沢さんドリーム「君から僕への…アイコトバ」
 

 

言葉は言えば伝わるものか

 

 

          言葉は思えば伝わるものか

 

 

      アナタはYES? NO? 

 

 

               どっちだと思いますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君から僕への…アイコトバ

 

 

 

 

 

 

 

 

「渋沢…いい加減にしろ」

 三上が呟いたらしい。

 しかし…いい加減に何をしろというのか?

 オレはつい溜息を漏らした。

 

 

「た・め・い・きだよ!」

 顔を近づけて区切って言う。

 …そんなにしたか?

 

 

 

「通算32回目だ。部屋に帰ってきてから」

 よく…数えていたな。

 チョット呆れてまた溜息をつく。

 

 

「33回」

 遂に額に怒りマークがついた。

 …そろそろ切れたな。

 三上にしては待った方だがな。

 

 

「お前なぁ…自分の誕生日だからってそわそわすんな」

 オレの誕生日なんてよく覚えてたな。

 心の中で毒づく。

 そう…オレの誕生日は今日。

 男で中3で…

 誕生日にそわそわするなんていうのは一般的におかしい。

 しかし…思ってもそうなってしまうものだ。

 

 

「そーいえば、、今日夏風邪で部活休みだったなー」

 ぴくっと自分の肩が反応したのが解った。

 彼女… はオレの恋人。

 2つ隣のクラスでオレと同じサッカー部のマネージャー。

 生真面目で…マネージャーのリーダー格。

 しっかりものだし…責任感があって。

 時々する上目遣いがすごく愛らしい。

 最高の恋人だ。

 

 

「そーか、渋沢は彼女に誕生日プレゼントを貰えないのかー」

「何が言いたい…」

 解ってはいるがその質問を異常にしたかった。

 全く…失礼な奴だ。

 しかもメチャクチャからかい顔だしな…

 少しはオレに気を使えよ。

 

 

「さみしーなってさv」

 いい年なのにハートマークをつけるな…

 自分が今片思い中だからって…

 オレに当たるな。

 

 

『ルルルルル ルルルルル』

 

 

 三上の携帯がなった。

 着メロが嫌いだからそのままだと言っていた。

 藤代などは、意外だと大騒ぎしていたが…

 

 

「へいへい」

 めんどくさそうに電話に出た。

 しかし、画面を見て表情が変わった。

 例の彼女か…

 また溜息をつく。

 

 

「ん、あぁ解った。じゃ」

 酷く簡単な言葉を返して、あっさり電話を切った。

 意外だな…

 

 

「渋沢」

 切ったとたんにオレに声を掛ける…

 どんな電話だったんだ?

 

 

「オレは出かける」

 今は夜中だ。

 それをよく…

 おそらく女のところに行けるな…

 

 

「お前…襲いに行くのか?」

 オレが真剣味を加えて言うと…

 

 

「まっさか」

 と言ってどたどたと出かけていった。

 …何だったんだ?

 突然扉が開いた。

 

「そうそ、襲うのはお前かもよ?」

 爆弾発言を残して三上はまた出かけていった。

 黒いTシャツが妙に恨めしかった。

 何故にオレが襲わねばならぬ?

 寝込んでるを…

 

 

 落ち込んでいると突然、窓ガラスに何か当たる音がした。

 コツコツと。

 おそらく小石をぶつけてるに違いない。

 また藤代か?

 今日は厄日だ…

 誕生日なのに…

 

 

 ガラッとありきたりな音を立てて…

 オレは中庭側の窓を開いた。

 

 

「やっほー!」

 するとそこには…

 風邪で寝込んでるはずの…

 オレの恋人がいた。

 

 

…なんで?」

 オレが声を掛けると、

 ピンクのパジャマをきたが…

 

 

「誠ちゃんが教えてくれたのー」

 そう言ってニコニコして応える。

 嬉しいんだが…

 他の奴にばれたらどうする?

 

 

「そうじゃなくて…」

 オレが溜息を含んで言うと、

 期待を裏切らないと言うか…

 裏切ったと言うか…

 

 

「おたんじょーびオメデトー!」

 と、箱を差し出した。

 

 

「……は?」

 予測はついていたもののオレはマヌケな声で反応してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そのために熱あるのに?」

 どうにかこうにかしてを部屋に入れて質問する。

 全く……

 

 

「そうだよ」

 にっこり笑って言うが可愛かった。

 …三上の言葉の意味が解った。

 

 

「全くしょうがないな…」

 にオレは口付けた。

 長く長く…ひたすら長く。

 甘く甘く…ひたすら甘く。

 

 

「克朗君もしょうがないんだ」

 もそのキスの合間に言葉を紡いだ。

 全く…

 

 

「しょうがない…最高の恋人だよ」

 オレはそう呟いてまた深く口付けた。

 

 

 

 

 長く長く…ひたすら長く。

 深く深く…ひたすら深く。

 甘く甘く…ひたすら甘く。

 

 

 君はここに居るよって。

 僕はここに居るよって。

 

 

 言葉は言えば伝わるものか。

 言葉は思えば伝わるものか。

 

 

 オレは言っても思っても…

 

 

 が居ればオレの言葉は伝わるし…

 オレが居ればの言葉は伝わるし…

 

 

「克朗君…愛してる」

 

 

 君から僕への…アイノコトバ。

 君から僕への…アイコトバ。

 

 

 アイシテル  愛してる

 

 

 僕から君への…愛してる。

 

 

 

 

おまけ

 どこかに出かけた三上はと言うと…?

 

 

「おい…バカ代」

「何スか? 三上先輩」

「一晩ここに止めろ…」

「嫌ッスよ!」

「渋沢のためだ」

「何スか? それ?」

「解った。入って、三上先輩」

「笠井!」

「何なんだよ! タク〜」

「藤代もまだまだおこちゃまだからね」

「何なんだ〜!」

 

 

 

 

 


あとがき

なんじゃこりゃ?

ひでぇ…

ゴメンナサイ…光ちゃん。

ベタぼれの渋沢さんが書きたかったんだ。

ていうか…ヤバイ展開なセリフが…

まぁ目をつぶって下さいです。

最後の詩とか意味不。

プレゼントはご希望でどうぞv

 

 

渋「何だこれは?」

坂「知らぬ」

渋「いい加減にしろ」

坂「すみません」

渋「オレの誕生日を祝ってるのか?」

坂「光ちゃんに喜んでもらうののついで?」

渋「…(頭を引っ叩く)」

坂「イテェ!」

 

 

渋沢 克朗「…オレはを愛してるから…な?」


坂本 明翔里様に渋沢さんの誕生日にといただきました!!ずっと連絡とってなくていただけないかと思ってたのに、ちゃんと覚えておいてくださったのか、書いてくださいました!!!本当にどうもありがとうございました!!
あいかわらずのキャラ視点には敬意をお送りしますよ。すごいですよね。私もいっぱい学ばなくてはいけません。そして何より、すっごい久しぶりに見たらめっちゃ文章構成変わってないですかね?びびったです。そして最初と最後の詩が私はいい味だしてると思います。よくわからなさげがまた、こちらの創造意欲を掻き立てるようで。あはははは。本当に素敵だと私は思いました。そして渋沢さんの誕生日に風邪をひくヒロインさん。きっと彼女が一番悔しかったんでしょうね。うふふ。そんな熱を出した中でも、一生懸命大好きな人のもとに誕生日プレゼントを届けにいこうとするそのさまに乾杯!!素敵よね。
あとは三上さんが素敵でした!!!「襲うなよ」「おまえがな」てきな会話に私は彼らに男を見たよ。素敵だわ(本当に穢れた女だ)あはははは。素敵三上さんに、理性を抑えた渋沢さんに素晴らしいで賞をプレゼンツ!そして、明翔里ちゃんには感謝状をプレゼンツって気分で、本当にどうもありがとうございました。

俊宇 光