無心論者の私だけど、たった一日、神様に感謝する日がある。 神に感謝する日 〜your side〜 今日は28日。ってことは明日は29日。(当たり前) うー。ドキドキするなぁ。 ありがとう、生まれてきてくれて。
一応これは誕生日ドリームになってますよね?(なってなかったらどーしよー)
俊宇 光
去年までは感謝なんてしたことなかったけれど今年からは特別な日、7月29日。
だって大好きなあの人が生まれた日だから。
ってことは明日は渋沢の誕生日じゃない?
渋沢はサッカーの名門武蔵野森のサッカー部のキャプテンで守護神様。
かっこよくって、優しくって、頭よくって。
非の打ち所がないほど、完璧。
欠点がないところが欠点ってくらい。
しかも…。
私の彼氏なんです(///)
って言っても付き合い初めて一ヶ月くらいだけど…。
とにかく、恋人なんて今までいなかった私には何をやればいいかなんてサッパリ。
唯一相談できそうな三上には「今後一切お前らのことに巻き込むな」って言われてるしなぁ。
私の気持ちが伝えられそうなもの…。
やっぱりあれしかないかな?
喜んでくれるかどうかはわからないけれど、あれが一番私らしいし。
うん決めた。あれにしよう!!
昨日から何度も練習してるけど、やっぱり本番になると…。
ただ今の時刻、P.M6:00。
今日は練習も早く終わるって言ってたし、この時間帯ならまだ部室にいるだろうからね。
トントン。
部室のドアをノックする手も震えてる。情けないなぁ、私。
「誰だよ。今頃。おい。藤代開けろ」
中から三上の声が聞こえてくる。相変わらず、俺様なのね。
「うわぁ」
「あら。ごめんなさい。驚かせちゃった?」
って当たり前ね。ドアを開けたら、視界一杯にくちなしの花があるんだもの。
「?どうしたんだ」
渋沢が慌てて来てくれる。
「今日、渋沢誕生日でしょ?だからプレゼント」
そう言って両手一杯に抱えてたくちなしの花とサボテンを渡す。
「あのね、男が花のプレゼントなんて困るだけだとは思ったの。だけど。これが一番私らしいかなって。サボテンは7月29日の誕生花。くちなしは私の一番大好きな花なの」
やっぱ迷惑だったかな?
恐る恐る渋沢の顔を見ると、予想に反して嬉しそうに笑ってた。
「うれしいよ。ありがとう。から貰えるんだったら、例え雑草であろうと、俺にとっては大切な宝物になる」
自分でも顔が赤くなるのがわかる。それに三上や藤代くんや笠井くんが呆れてるじゃない。
「それと…」
精一杯背伸びして(いくら168cmある私としても183cmある渋沢には背伸びしないと届かない)彼の唇に私のそれでそっと触れた。
「お誕生日おめでとう、渋沢。そして生まれてきてくれてありがとう」
自分でやっときながらかなり恥ずかしい。
「じゃーね」
私はそそくさと部室を後にした。
ありがとう、私なんかを好きって言ってくれて。
今日が一年で一番素敵な日だね。
こんなに温かい気持ちになれるなんて思ってもみなかったの。
神様、心より感謝します。
この世界に生きている、すべてのものにも!!
私は貴方がいてくれて幸せです。
多分これ、「絶えて桜の〜」とヒロイン一緒です。
これを書いたらどうしても第三弾が書きたくなる私…。
ごめんなさい。
2作目です。今回は1作目のお話の続きでだそうです。誕生日。今回の聖誕祭のために書き下ろししてくださったみたいでまじで感謝感激です。渋沢さんがいっぱい。くあー。まじ最高です。1作目は和歌だったのにたいし、今回は花言葉。まじ博識って感じですよね。まじ羨ましい。あああああ。本当にすばらしいです。このお話はヒロインサイドと渋沢さんサイドのふたつで構成されています。3作目の渋沢さんサイドも見てください!!すっばらしいです。まじセンキューです。さぁーラストいきますよー。