渋沢さんドリーム「クリスマスローズ」
 

 

クリスマスローズ

 

 

クリスマスローズ…あまり耳にしない名前。

でもクリスマスにはぴったりでしょ?

だから大好きな貴方に送りますその花を。

 

 

 

 

クリスマス…‥イエスキリストの誕生日。

クリスマスローズはその日生まれた花なんだって。

ある本にはこう書いてあった。

『イエスキリストが誕生したとき、羊飼いのみんなはお祝いを持ってかけつけました。しかしひとりの貧しい少女は、持っていくお祝いの品がありませんでした。

精一杯の気持ちを花に込めて贈ろうと思い、野原で花を探しましたが、

 あたり一面の雪で花など咲いていませんでした。

少女は雪の降る空を見上げて涙を流していたら、空から天使が舞い降りてきました。

天使は雪の中から白い花を探しだして、少女にそっと手渡してくれました。

 

 

その花がクリスマスローズです。』

 

 

私は思う。クリスマスは聖なる日。どんなに辛くとも願えば必ずいいことが起きると。

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスマスまで後3日。私は不安だった。大好きな私の彼氏‥渋沢克朗に会えるかどうかわからないから。

高校生になってから克朗は凄く忙しそうだしサッカーの練習とかで最近はめっきり会えない。会えなくなるたびに私は自分の中で我侭になっていく。

会いたいという気持ちが膨らんで少しでも克朗の声を聞いたらボロがでてしまいそう。

こんな気持ちにさせるのはこれまでもこれからも克朗だけであろう。

毎日のように携帯を見つめる私は後悔のため息ばかり。辛くなるからやめればいいのにと自分で思っていても気がつくと目が携帯の画面を見つめている。

切ない…‥。私はいつも待っているだけ。

 

 

 

 

1番最後に会ったのはいつだっただろう。確か12月のはじめ。

学校帰りに二人でデートをした。いいたいことは沢山あったのに意識の中から言うのをセーブしていた。

?』

『…っ。克朗、どうかした?』

『それはこっちのセリフだ。』

心配させてしまった。

『ごめん。どっかに飛んでた。』(←それはやばいでしょ?)

考えすぎて余計に迷惑をかけてしまっている自分が憎らしい。

会話らしい会話もなくただ歩いているだけで終わってしまった。

 

 

あの日以来、電話は何度かあったもののタイミングが合わず留守電に話すだけ。

すれ違いが始まった。

私はもう駄目だろうって半分以上諦めていた。

付き合いはじめるとき自分の中で決めたことがあった。なにがあってもずっと待っていよう。ずっと我慢しようって。

でももう限界だし待っていられない。電話1つ待っているのですら私にとっては辛いこと。

 

 

 

 

クリスマス当日。私は公園で克朗を待った。昨日電話があったから。

一緒にイブを過ごそうって。私は決意した。あることを試そうって。

それで駄目だったら別れると決めた。

。すまん、待たせてしまったな。」

「いいよ。私も今来たところだし。」

笑顔で返事をする。

「克朗、メリークリスマス!!これ私からのプレゼント。」

私からのプレゼント…それは克朗に似合いそうなマフラーとクリスマスローズが

入った小さなビン。

「……。」

少しの沈黙。辛い。この場にいることが。

…。泣いてもいいぞ。」

「えっ!?なんで??」

「辛い時は俺の胸を貸してやると言っただろ?」

涙が頬を伝った。

「お前の不安が取り除けるならいくらでもそばにいてやる。だからもう我慢するな。」

「…っ。かつ‥ろ、意味しって…。」

が話していたからな。クリスマスローズの花言葉。『不安を取り除いてください』だろ??」

私の涙は止まることなく瞳から溢れた。

「克朗…好き‥大好きなの‥っ。‥迷惑‥かけたくないのっ。」

「迷惑なんて思っていない。むしろもつと我侭を言ってくれ。俺を頼ってくれ。」

あぁ‥そうか私自分のことばかりで克朗のことなんて考えてなかった。

もっと頼ればよかったんだね。馬鹿だな私。

「好きだよ。」

そういうと克朗は私に優しく口付けてくれた。

それがうれしくてまた泣いてしまった。

 

 

 

 

私が泣き止むまで克朗はずっと抱きしめていてくれた。

「ごめんね。克朗。」

「俺が好きでやったことだ。改めて。メリークリスマス。俺からのプレゼントだよ。」

克朗が私にくれたプレゼント。それはシンプルでかわいらしいリング。

「克朗…これ‥。」

「俺がプロになるまでまっていてくれるか?」

「…うん。」

「そしたら結婚しような。」

あれほど流した涙がまた頬を伝った。

「…ありがとう。愛してるよ克朗。」

そういって私は克朗の唇に触れるだけのキスをした。

 

 

 

 

クリスマスローズ。私は一生その花を忘れない。

聖なる日に叶った願いはきっといつまでも続いていくだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

<3年後>

19歳になった私の指には3年前にもらったリングではなく違うリングはめていた。

それはなぜって…‥。

 

 

ガチャ

 

 

「お帰りなさい克朗。」

「ただいま。」

「今日の夕飯は力を入れてみたの!克朗のチームが優勝したから!!」

「そうかそれは楽しみだな。」

笑顔で話す私達。

 

 

そう…プロになった克朗は私を迎えに来てくれた。

『婚約指輪』をもって……。

 

 

おわり(逃げ) 


光さんへ…。

なんだかわけわからん文になってしまいました…‥(汗)

本当にごめんなさい。

最後なんて強制終了…‥みたいな感じです。

「逃げたな夕凪。」

うっ‥渋沢さん。

「こんなものをもらう光の気持ちも考えてやれ。」

はい、わかりました(逃げ)

「逃げたか…。夕凪の趣味は逃げることらしいな。」

(えっ!?違うよっ。)

「ごめんな。夕凪は簀巻きにでもして太平洋に沈めておく。安心してくれ。

夕凪に変わってここまで読んでくれてありがとう(キャプスマ)」

 

それでは。

2002年12月25日 夕凪 伽弥乃


夕凪師匠様様に我がいとしの渋沢さんのクリスマスドリームをいただいてしまっちゃったんですよ!!ちょっと!!あああああああどうしましょう!?どうしましょう!?ああああああ。まじ感動感動ものです!!
私結構先を想像しながら読むタイプなのに、私の想像をはるかに超えていた…。すげすげすげすげああああああもう渋沢さんがかっこいい!!すばらしくかっこいい!!私の(おい)渋沢さん。あああもうあなたが大好き。うけけけけけけけけ。あああああ。
クリスマスローズ。「不安を取り除いてください」ああああもう今の私のそのまんま(おばか)もうもうあああああ渋沢さん!!あああ好きだ!!
っていうかですね、このドリームの最初の部分を私優ちゃんと夕凪さんに音読して聞かせてしまったんっすよね。うわーーはず。ってかもうまじ泥を塗った気分だ!!ああああごめんなさい!!
それにしても本当にどうもありがとうございます!!私はあなたについていきます!!!夕凪師匠!!あなたの1番弟子として、私は一生あなたについていく覚悟です。
ありがとうございました!!また、またぜひとも私を幸せにしてくださいませ!!ああああああああああああああ!!本当にどうもありがとうございました!!

俊宇 光