三上ドリーム「恥ずかしくていえないけど」
 

 

恥ずかしくていえないけど

 

「み、三上くん!」

そう言って呼び止められる今日この頃。
みかみ。の最初の文字を一度余計に言われて呼び止められる=告白される。
ってこと。
(例:か、笠井君。ふ、藤代君。し、渋沢君。)

はっきり言ってうざい。
確かに俺。三上亮にだって、好きな奴はいるさ。
でもそいつは絶対に俺のことを呼ぶときは三上君。とサラッと言うさ。
一回でさえドモってくれた事なんてない。

俺には見込みないだろうし
あいつは何しろ俺のことを友達としか見てないだろうと思う。
渋沢の彼女の俊宇光って奴は、告白する前から渋沢に熱い視線おくってたし。
笠井の彼女の小松志保ってやつは、笠井と話すときだけすっげぇ明るかったし。
藤代(バカ代)の彼女でさえ、奴と話すときはこの世の幸せみたいだったし。

あいつは…やっぱり友達だろうなぁ。

 

と考え事をしている間、実は俺は一度も呼び止めた奴のほうを向いていない。
立ち止まっただけ。
するともう一度
「み、かみくん?」
と呼ばれる。

うぜぇ。。。

「なんだよ。うっせぇな!!……って……??」

じつは、さっき言ってた好きなやつって、コイツのこと。

「どうしたんだよ?お前。」
「ちょっと…。三上君に、話があってね。」
「ちょいまて。さっき俺を呼び止めたのもお前か?」
「?そ〜だよ。呼んだのに、止まっただけなんだもん。」
「わりぃわりぃ。」

―やべ…嬉しいわ。―

「?どしたの?三上君。気持ち悪いよ?」
「うるさいな。なんでもねぇよ。」

―ただ、嬉しかっただけだし。―

「で、何だ?話って。」
「!う、うん。。。あのね……」

 

 

 

私、三上くんが……好きだよ。

 

 

 

「え」

 

 

「もう二度といわない!」
「…」
「迷惑だとか。うざい。だとか、よくわかってるよ。そばにいたもんね。
 だから、

 迷惑かけて、ごめんなさい。じゃね!」

 

信じられないけど、確認することは出来なくて…。
だけどは去っていってしまいそうで…。
もう二度とあえなくなるのは…嫌だった。

 

!」

俺はを追いかけて後ろから抱きしめる。

「みっ三上君?」
「亮。」
「何?三上君。」
「…なんで名前で呼んでくれないんだ?」

「三上君の言葉を、忘れたことが、ないからだよ。」
「俺の言葉?」
「…自分の好きでもない奴に、名前を呼ばれるのは嫌だって。。言ったじゃない。」

「俺は、に名前を呼んでほしい。」
「でも…」
「一生に一回だ。俺はお前が好きだから、名前を呼べ。」

 

 

 

 

 

「な、んで命令形かな…最後だけ…。」

涙を流しながら、はそう言った。

その声が愛しくて、
一度離して、今度は前から更に強く抱きしめる。

 

 

数ヵ月後…。

「亮〜。好きって言ってよ。」
「いわねぇ。」
「なんでぇ?」
「いったじゃねぇか。一生に一回って。」
「じゃー、愛してるって言ってよ。」
「それも一生に一回。今はまだその時期じゃないからなぁ。」
「えーー。」
「数年後の6月に言ってやるよ。
ジューンブライドって憧れなんだろ?
「//////」
は俺の言葉に顔を真っ赤にした。

 

 

なー
お前には、恥ずかしすぎて、いえないけど。
お前に対するこの気持ちは、かかえきれないくらい、持っている。

誰よりも、、が…。

 

Fin.


胡事 把枝様にいただきました。
もてる男っていうのは、こうやって言葉や前触れだけで分かってしまうもんなんでしょうかね〜。そんな男やだな(おい)まぁそんなもてるやつっていうのが現実にいるのかも不明ですが。私自身は会った事はありませんし、会いたいとも思いませんね。まぁ三上さんや笠井くんや藤代くんや渋沢さんは、許されるのかもな。渋沢さんは許したくないな(おい)あははは。
胡事様には三上んの小説は初めていただきました。またもう1作貰ったので次回載せさせていただきます。毎回毎回ありがとうございます。なんだか胡事様コレクションとかできそうですよね。あはは。
本当にどうもありがとうございました。

俊宇 光