Help me!
「見てみて〜。格好いいよ〜。あの人。」
「え?どこどこ?」
親友の優ちゃんに指差されて見ると、そこには金髪の男の子と、
茶髪の男の子がいた。
「あの茶髪の男の子でしょ?格好いいねぇ。」
「違うよ〜。私が言ってるのは、金髪の男の子の方。」
―ま、人の好みはそれぞれ。ってことで。―
はそう勝手に突っ込む。
「でもやっぱり人気、あるみたいだね。」
「サッカー部か…。」
しばらくして仕入れた情報(勝手に入ってくるんだけど、、)によると、
サッカー部の周りにいる女の子のお目当ては4種類。
格好よくて優しいと評判の水野君(茶髪の人。)
格好よくて面白いと評判のシゲ君(金髪の人。)
元気がいいことで人気がある将君。
とっつきにくいけど格好いい。ということで不破君。
ちなみに一番人気が、が好きになった人。水野君だった。
「大変な人を好きになったねえ。。」
「優ちゃんだって…。」
「まぁねぇ。でも私、実はシゲ君と会う機会、あるんだ。」
「ええ?」
「隣のクラスだもん。」
そう言って優ちゃんは隣の教室を指差す。
―…。
にくたらしい!
私なんて、、会う機会ないのにぃ〜〜。
あ…でも。。―
「あ!そだ。優ちゃん。今日私一緒に帰れないや。」
「え?」
「ごめんねっ!」
「別に大丈夫だけど、、」
「ごめんね。本当。あ。そういえば、最近ね、ちょっと怖いんだ。」
「え?どうしたの?」
「なんか、朝学校来るとね、名無しの手紙がいつも入ってるの。
たまに、花とか入ってるんだよ。怖くて〜。」
最近は本当に多い‥。
前はごくまれだったんだけどなぁ。
「ストーカー?帰り道とか大丈夫?」
「うん。多分。」
「気をつけてね。」
「うん。あ。時間だ。」
「ほんとだ。ばいば〜い。」
「ばいばい。」
そう言って私は優ちゃんのクラスを出て自分のクラスに戻る。
途中で、廊下でシゲ君と話している、水野君を見れた。
その事実がわかっていれば廊下で話したのに。と、後々後悔したけど。
嬉しかった。
放課後、私は日直から鍵を預かり、一人で教室に残り、
誰もいなくなったのを確認してから
窓越しに校庭を見る。
思ったとおりだった。
ココからならサッカー部の練習を見る事が出来る。
私の教室の階はさほど上のほうではないからよく見える。
顔も判別できるし。(私、目、いいし?)
サッカーをやっている水野君は格好よくて、
優ちゃんが好きなシゲ君も楽しそうで…。
やっぱり私には、つりあわないって、、思う。
だから、あきらめること。
それを自分に課す事にした。
それを自分に求めてからも私はどこかで、また水野君に会えるかもと思って
優ちゃんの教室に行って、、
出てくると、やっぱり水野君がいて、、
逢えば逢うほど
想いは強くなっていって
それはわかっているんだけど
やめられなくて、、
彼への想いを…かかえてる日々がつづいた。
そんなある日のことだった。
いつものように優ちゃんの教室を出て
いつものように水野くんを見て、
自分の教室に帰る途中…
「さん。」
と、呼び止められる。
「はい?」
振り返ると、見たこともない男の子がいた。
格好いい男の子ではなくて、
ちょっと暗い感じの男の子。
―だ、誰?―
呼び止められた場所は、多少人がいない廊下で、
授業はもうすぐ始まって、、という状態。
「あ、あの…」
「…」
「ぼ、僕、さんが、、、好きなんです。
僕と、、つきあって、くれませんか?」
初対面の、ちょっと暗めの男の子にそういわれても、
断ることしか、出来ないよね。普通。
「ごめんなさい。」
「私、好きな人がいるから。」
今はまだ捨て切れていないから、この想いは、事実だと思う。
叶わない想いだけど、捨て切れていない今は、大切にしたい。
そう言って回れ右をして教室に戻った。
そして今日もまた、捨てきれない想いを抱えたまま、
サッカー部の練習を見ていたら……。
遅くなっちゃった‥。
「やばっ。」
急いで教室の鍵を閉めて、鍵を返してから校舎を出る。
外はまっくら…。
「…こわぃなぁ。」
す、る、と、案の定(嬉しくないけど、)
後ろから人の歩く音が…。
怖くて早歩きをすると、その足音も早くなって…。
ためしに止まってみると、
その足音は止まらない。
―げ―
逃げようとしたけど、時遅しで、、
後ろから…つかまれる…
あ〜言いたくない!
言いたくないけど、コレだけはわかる。
危ない…。
私はなんとか声を絞り出す。
「きゃーーーーーーーーー!!」
「さん?!」
「ぇ」
私の名前を呼んだ誰かは、
私を掴んでいた男の人を殴って、
そしてその人は逃げて、
私の名前を呼んだ誰かは…
「大丈夫か?」
夢…みたい
「み、ずの…くん?」
「大丈夫か?」
安心しきった私は涙をぼろぼろと流して、
そんな状態で、私は水野君の答えにうなづく。
「よかった。とりあえず、歩けるか?」
ちょっと無理そうなので、顔をふるふると横にふる。
すると水野君が私を支えてくれて、コンビ二まで歩いて、
そして水野君は、暖かい紅茶を、私にくれる。
「だいいちなんであんな遅くに一人で歩くんだ?」
「だって…。」
また泣きそうになった私の肩をぽんぽんと叩き、彼は続ける。
「まぁ、無事でよかったよ。」
「あり、、がと。」
多少元に戻った私に、水野君は問いかけた。
「それにしてもさ、、、こんなときに聞くのどうかなって思ったんだけど、
なんで俺の名前、知ってるんだ?」
「それは、水野君が、有名だからでしょ?」
と答えてから疑問が浮かぶ。
水野くんは有名人。じゃあわたしは?
有名人じゃない。
「そういう水野君こそ、なんで私の名前、知ってるの?」
…………
…………
…………
…………
「水野君?」
「あんまりこういうときに、言いたくないんだけど、、、
俺、さん。見てた。」
「はぃ?」
「だから、見てた。
いや…進行形か。
見てる。」
「はぃ?」
「だから、七瀬さんのクラスにいつもいるだろう?」
「うん。」
「だから、シゲと見てた。」
「…。」
「まぁシゲが見てるのは、七瀬さんだけどな。」
「でも、名前。」
「シゲの女子の友達が、七瀬さんと同じクラスで、
シゲがその子に聞いてくれて、俺も、シゲも、名前知った。」
ぽかぁん。
言葉にするならその言葉が一番当てはまってる、
今の私の顔。
「ありえないし?
みてるっていったって、好きって意味じゃないしね。」
「そういう意味だけど…。」
え…。
「声に出してた?今。」
「あー。」
「…。で、、その後に聞こえたのは、、幻聴?」
「んや。」
「ちゃんと言おうか。
それがいいな。
俺はさんが好きだから、
俺と付き合ってください。」
―うそ?―
「さ〜ん?」
「嘘?」
「本当。」
「本当に本当?」
「そだよ。」
「ありがとぉ。」
私はそう言って、水野君に頭をさげた。
嬉しくて、目からは涙がこぼれてて、
顔をあげられなかったけど、
私が泣いている事に気づいた彼は、
私を抱きしめてくれました。
そんで、次の日。
顔に殴られた跡のある男の子がいて、
その男の子は、に告白してきた子だった。
は彼氏がいるから、もうやめて。としっかり言って、
水野君が彼氏なので、その人は泣いて去っていきました。
そしてしばらくしてその男の子が、
私と同じクラスのおなじようにちょっと暗めだけど、笑うとかわいい子と
付き合い始めました。
その少し前に、優ちゃんとシゲくんは付き合い始めて、
私達は4人でよくダブルデートを楽しんでます♪
おちなし?
つまんない…。
駄文!
ごめんなさい!
ちょっとがんばってみたんだけどなぁ…。
胡事 把枝様にいただきました。
沙耶ちゃんからの感想待ち。
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