彼の悩み
悩む時は誰にだってある。
私、はしょっちゅう悩む。
悩む時は誰にだってあるから、
だからきっと、あの人にもある。
あの人は皆にいつも笑顔で接してて
後輩に優しさを向ける事も忘れない。
いろんな後輩、同級生を手玉にとり・もとい、その大きな暖かさで包み、
そして、
女の子達にも笑顔をプレゼントする人。
渋沢克朗。
サッカー部GKであり、部長でもある人。
ちょっと渋いけど、
それがまた良かったりする。
もうわかるよね?
渋沢君が、大好きです。
はい。大好きです。
もうどうしよう〜ってくらいに大好きです。
うん。
大好きだけどは
渋沢君に女の子(他一般と一緒)としか思われてない。
そう思ってる。
その思いはもう…2年以上持って来た。
そして最後のクリスマスが、もう少しでやってくる。
でもその日は練習後、クリスマスパーティーなんてものを
やるんだろう。
マネージャー{私(強調)を含む、3人ほどと一緒に。}
これはが毎年持っている楽しみの一つ。
二つ目は自分の誕生日。
誕生日はもう過ぎたけど、サッカー部全員にお祝いしてもらったのだ。
そんな時、渋沢君に声をかけられた今日この頃(?)
「さん?」
「あ。渋沢君。どうしたの?」
「「「キャー渋沢君!!」」」
え
一瞬後、渋沢君はクラスの女の子(を除く)にまわりを囲まれる。
その中にはクラスで一番かわいい子もいる。
無理もないかぁ。
隣のクラスだけど、渋沢くん、ぜんぜんウチのクラスに来ないもんね。
それに有名人だし。
などとのんきに考えている時間はない。
さぁ究極の選択。
1.渋沢君を見捨てて席に着く。
2.渋沢君を救出して走り去る。
…。
ぁ!3にしよう!(え)
そしては渋沢くんの隣を猛ダッシュで走り抜ける。
そう。何を隠そう
Bは渋沢君を見捨てて走り去る(おい)。
だって、クラスで一番かわいい子、渋沢くん、結構まんざらじゃないんだもん。
「あの子、かわいいな」って聞いた事あるし。
もちろん
「さん(汗)」って声も聞こえた。《注:(汗)はがつけた》
でもそれで止まるんなら走りさる必要なんてないし。
さぁ問題!なぜは逃げたのか…?
正解:実感してしまったの。
渋沢克朗はもてる。
…
…
「どうせあの子達はクリスマスイブ。どっか一緒に行こう?って
言うんだろうな〜。」
(確かに言われたな。)
「だけど渋沢くんは断るの。
サッカー部でクリスマスパーティーするからごめんな。って」
(よくわかるな。それで?)
「じゃあさんになんの用だったの?って聞かれたの。」
(今のところパーフェクトだぞ。で?)
「部活のって言おうとした渋沢くんを止めて言ったの。
今日は特に言うことないじゃない?って。」
(すごいな。それでオレはなんていった?)
「なんで知ってるんだ?って驚いたけど、秘密って。」
(エスパーか?ここまで全部正解だ。)
「それで、つまったから逃げてきた。」
(残念。違う。)
「にしてもさっきから変な言葉が途中に入るな〜。
渋沢くんにとってもよく似てる声で。」
(別に変じゃないぞ?オレだし。)
「あ〜幻聴…。さようなら。わたし。」
(まさか、、さん?)
「あ〜変な声。やだやだ。」
(〜〜〜〜!!)
「??」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
え
「し、ぶ、さ、わ、く、ん???」
はみてびっくり。
だって目の前には今しがた考えていた人。渋沢克朗がいたから。
「何してるの?いつからいるの?」
「さっきからさんと話していたけど?」
…
「…。
もしかしてさっきの()で囲まれたのって、、渋沢君の声だったの?」
「そうだが…?」
…
え。何言った??
…。
…。
…。
「ええええええええええええええええええええええええええええええ」
声を限りに叫んだのは、。
数分後、は落ち着く。
「ご、ごめんなさい。」
謝ります。本当にごめんなさい!
まさかいるとは思わなかった。
「別にかまわないけど、見捨てるのはひどいな。」
見捨てたの、ばれていたんだ。。
あ゛〜〜。
でも見捨てなかった場合、あとが怖いから嫌。(ごめん!)
少々汗を浮かべながら謝る。
「そ、それもごめんなさい。」
「(笑)大丈夫だ。にしてもよくわかるな?」
笑ってくれた事でホッとしていつもの調子が出始める。
「さっきの?」
「あー。」
本当にわからないんだな。という気持ちを込めて苦笑。
「(苦笑)だってもうすぐクリスマスだもん。
あ!そういえば、なんの用事だったの?
そこ、違ったんでしょ?」
「あ…あー。」
??
は渋沢くんが、自分に対して用があった事を思いだすと
それを告げる。
だがそのあとの渋沢くんの反応が、
結構にぶい。
「?どうしたの?用、なかった?」
(用がないとしたら、なんで呼んだんだろう?)ということを考えながら次の言葉を
待つ。
すると彼は意外な事を言った。
「クリスマスのことで」と。
「はぁ?!」
思わず凄い声をだしてしまった(焦)
それはいいとして、クリスマスが何だ?
あ!
「あ〜。はいはい。クリスマスパーティーのケーキの注文ね」
ずる
渋沢くんは少々こける。
え?違うの?
「じゃ〜〜。あ!料理をマネージャーで作れって?」
どかっ
渋沢君、よろめきぶつける。
これも違う…?
「シャンパン?を用意?」
がしょ
今、今変な音した。。
じゃ〜〜
「ああ!!キャンドルを買って来いってことね?」
どかっ
…大丈夫?渋沢くん。
「え?違うの?え〜〜〜と」
「もういい。」
の言葉を半ばあきれながらさえぎった渋沢くんは続けた。
「ふぇ?」
「ずっと、悩んでいたんだ。
こんなこと言っていいもんかな?って
だけど、さんざん悩みぬいて、んで結論だした。」
渋沢君にも悩み事あった。
そしてやっぱり彼は努力家だと、私は思う。
(この場では何の関係もないけど。)
「クリスマスパーティー、頼んで中止にしてもらった。」
「え…。」
真っ白になる。
大好きなイベントが、なくなってしまうから…。
かなりショックを受けるに、なおショックを受ける事を彼は言った。
「部活も無くしてもらったんだ。
普段何も要望言わないから?監督も許可してくれたよ。」
部活もない=クリスマスイブに渋沢くんに会えない。
「そ…うなんだ。じゃあ皆に言わなきゃね。」
「ん。それで、、」
まだ何かあるの?
もっとショックをうけること?
ねえもうやめてよ。
悲しくなる。
「クリスマスイブの日、一緒にどこか行かないか?」
の頭のなかで繰り返されるその言葉。
繰り返されるごとに、鮮明になっていく、その言葉。
……の日、…に‥か…か
……の日、…に‥か行かないか
……の日、…どこか行かないか
クリスマスイブの日、…どこか行かないか
クリスマスイブの日、一緒にどこか行かないか
クリスマスイブの日、一緒にどこか行かないか
「は?」
「嫌なら、いいんだが。。」
「タンマ!」
頭混乱。
まず一番信じがたいのはこれだ!
「誰が誰に言ってるの?その言葉。」
「オレがさんに。」
…
「一緒にって、何?」
「オレとさんと、二人で。」
………。
デート?!!!!
「え?買出し」
ずごっ
「だ、大丈夫?」
心配するに、渋沢君は起き上がりながら
つまりながら
に告げる。
「いや…。買出しじゃなくて、
まぁ…その、、、ひらたく言うと、、
デートっていう、、、形になるんだと、思うんだが…」
あ。デートね。
おっけおっけ。
………?
‥は?
「デート?!」
「あー。
もちろん、さんが嫌じゃなければ、の話なんだが、、」
「嫌じゃないけど、、、渋沢君?」
目をまんまるく。そして大きく開けて、彼に言う。
すると顔をほんの少し赤くして、
そして満面の笑みで告げてくれた。
「クリスマスイブくらい、大好きな子と、二人で過ごしたいと思ったんだ」と。
その言葉に目を点にする。
「…。」
「嫌か?」
「ごめん。意味がよく…。」
「………………。オレはさんが好きだって。こと。
できれば気持ち、聞かせて欲しい。ダメならわざわざ休みにすることないしな。」
私のためなの?
あなたが悩むのも、
あなたが大好きなサッカーよりも私をとってくれたっていう
証なの‥?
は顔を真っ赤にして
渋沢くんに告げる。
「じゃあ、クリスマスイブに、へんじするよv」
「え」
「だって、デートするんでしょ?」
「あ?ああ」
「じゃあいいじゃない。あ!授業始まる。ばいばいっ」
は走りさる。
そのまま逃げる事もできた。
だけど、振り返って渋沢君を見て言う。
「そのときにもう一回、
気持ち聞かせてね!!」
走りながら嬉しく思う。
大好きな、大好きな人とすごせる、クリスマスを。
胡事 把枝様にいただきました。
悩ませるのはあなただけ〜というか、私だけ〜みたいなね。あははは。愛ですね。素敵だわ。私のことだけ悩んでいて!!なんて馬鹿なことも言えますけど、本音を言えば、私のことなんかでこれ以上あんたの悩みは負やすでないわ!!!と、言いたいとも思う。うふふ。
まぁ今回本当はこれはサブタイトルだったのですが、印象が強くなってしまったのでこれ以上は無理!って方向で、このまんまで!許して!!あははは。
それとこう、クリスマス近いお話みたいで、クリスマス前に載せられてようございました(どれだけ放置するつもりやったんや)
毎回毎回ありがとうございます。まだ4作近く残っておりますので、みなさまばしばし読んでくださ〜い。あははは。
本当にどうもありがとうございました。
俊宇 光
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