055 やっと。 やっと、見つけた奴だから…。 「…か…み?…みか…み?」 「もう、三上ってば!!」 あ?静かになったとこみると、あきらめたか? そう思って、再度寝る体制に入ろうとした瞬間… 「どわっ!!!!」 「さっさと起きないあんたが悪い」 「そうだ!そういや前々からあんたには、言っときたいことがあったのよね」 「浮気は男の甲斐性である」 「…そ、それがなんだよ」 …う…。 「そこんとこ、お忘れのないように、お願いしますね」 あいつを彼女に持ってる渋沢を同情した瞬間でもあったが。 「はぁー」 だけどな… やっと見つけた奴なんだ。 「亮?」 「もう、いつまでさぼってる気?渋沢くんが怒ってるよ?」 「どしたの?」 やっと見つけた奴だから…。 手放す気なんか…ねーんだよ…。 2003年2月12日 Fin
わっはっはっは(いきなり笑うな)意味不明に付け加えて光さん台詞がくさいです。そして出張りすぎです。ヒロインさんが全然出てこないし。本当は最初はまったく出てこない予定でしたし。さすがにそれじゃまずいわなーっと思い、最後は出したわけですが。しかしねーなんというか。これは私が「浮気は男の甲斐性である」っとどっかで聞いたことを思い出し、じゃー女にとってはと考えて速攻で出来上がった話です。浮気は女にとって裏切りですよね?私は経験ないから分からないんですけどね。とりあえず連想した結果がこうなりましたため、一番浮気経験の多そうな三上氏にお願いした次第です。題名にかけまして、ヒロインさんを大事にしていただきました。わー最短記録だ!!もっと短いの目指してファイト!そういえばこれに自分でタイトルをつけるなら、「浮気」ですねー。あはは。1周年記念用ドリーム第6弾でした。
手放す気なんか、ねーんだよ…。
あ?うるせーな、誰だよ、この俺様の安眠を妨害する奴は。
「三上?三上!!!」
この声は…俊宇か?
なら無視…。
俺は、がばっと起き上がるはめになる。
「ふふーん。お・は・よ・う。三上くん」
にっこり笑顔の俊宇が目の前…。
「このやろう…」
俺は今にも殴りたい衝動を抑える。
おまえ、女だったことに感謝するんだな。
だからって普通、人の首筋触って起こすか?
「ったく。なんの用だよ」
俺はふてくされながら、再度寝ようとする。
「寝るな!あんた部活でしょ?が忙しいっていうから、この私が呼びに来てあげたのよ。感謝しなさい?」
なんて偉そうに言い出す。
「ったく、余計なお世話だっつの」
なんでもこんな奴に頼むんだよ。
そう改まって言い出す俊宇。
「あ?なんだよいきなり」
俺は眠い目をこすりながら、話半分で聞き始めた。
そういきなり、人差し指をたてて言い出す俊宇。
何を言い出すかと思えば…。
浮気という言葉に、少なからず抵抗を覚える俺。
「と、どこかで聞いたが、まぁーたしかにそうかもしれないねー、浮気常習犯の三上くん」
恨めしそうな顔で俺を見るな。
「それは過去の話だろうが!今はしてねーよ」
俊宇と目を合わせていられなくて、思わず視線を反らした。
「たしかに、過去の話かもしれないが、私が知っている限りでも、30人近い女を泣かしてるねー。あんたは」
いったいどこで調べたんだよ、そんなの。
俺でさえも覚えてねーのに。
「私の情報収集能力にかかれば、こんなの朝飯前だよ、三上少年」
てめぇーは俺の心を読んでんのかよ…。
「まぁー、そんなことはどうでもいいのだよ」
なら話を反らすなよ。
「つまりだ、男の甲斐性と言うからには、浮気をしない男は、甲斐性なしだと言われるような感じになるわけだ。が、しかしだねー三上くん」
迫ってくるな、俊宇。
「浮気は男にとって甲斐性かもしれないけど、女にとっては裏切りだよ?」
にっこり笑顔で去るな。
「のこと、泣かせたら承知しないからね」
そう言うと、あいつは教室を出て行った。
あーあいつは渋沢の前じゃ態度違うんだっけ。
ため息しかでねー。
「けっ、誰が泣かせるかよ…」
やっと見つけた、俺の場所だから…。
俊宇と入れ違いで、が入ってくる。
「…」
俺は鞄を取って、部活へ行こうとした瞬間だったため、少しびっくりする。
は腰に手をあてて、そう言い出す。
「あいつなんか勝手に怒らせとけ」
そう言いながらに近づく。
「そうもいかないでしょうが!あとでメニュー増やされても知らないから…ね?…亮?」
俺はの肩にもたれかかった。
は不思議そうに、俺の頭を撫でた。
「なんでもねーよ」
そう言うと、俺はから離れ、先に教室を出た。
やっと見つけた、俺の場所だから…。
escape5秒前