飛んでいけるね、どこまでも 後編
いつも空ばかり見ている子がいた。 「おい翼、何ボーっとしてんだ?」
話をしてみた彼女は、やっぱり不可解で…。 空を眺める理由を聞いても、いつもはぐらかされる。
最初は本当にどうでもよかったんだ。 だけどいつのまにか、彼女に惹かれていく自分がいた。 放課後のグラウンド、いつものようにベランダを見上げる。 どうして今まで気がつかなかったんだろう。
「私…今の私がきらいなの…」 「もっと自由になりたくて…だからあの空にあこがれて…。いつも空ばかり 「だから自由に生きてそうな椎名くんがうらやましくて…。あなたは…どこへでも飛んでいけそうで…」 彼女は泣きながらそう言った。 俺は、どうすればいいんだろう。 俺には…どうすることもできなくて…。 こんなことで調子狂ってる自分なんてらしくない。 そうだ、彼女には何か力を感じる…。 彼女は無力なんかじゃない。 こんなにも俺の心を動かしている…。
いつもの放課後のグラウンド、パソコン室のベランダ、空を見上げる彼女…。 「光!!」 彼女は声に気づき、こっちを見下ろす。 「光だって、自由に飛んでいけるよ!」 「光の背中には…ちゃんと”翼”がある!!」 「ちゃんと持ってるんだ…っ」 「…椎名くん…っ」 俺の腕の中に、舞いおりた…天使…。
「…いて…」 「本当に飛ぶ奴がいるかよ…バカ…」 俺は彼女をしっかりと抱きしめた。 俺も、一緒に飛べる”翼”を見つけたんだ。 飛んでいこう…君と2人で、どこまでも…。
2002.6.15.結城 沙耶
あとがき。 …てなわけで…。ふぅ。疲れました。 ああああああああああああ。(うざいぞ自分) あああもう翼さん!!自分達二人でこの話を考えた時、まじ翼さんがかっこいい!!って感じでした。故にこれが形になっていい感じです。今自分が考えていて沙耶ちゃんに書いてもらおうと思ってるので話が好きなのはこの翼さんと、前の上原くんとこれからある桜庭くん。そして何より渋沢さんです。あはは。いやーまじ楽しみだし、期待できるし。俺なんかよりばりばり書ける少女さんですからね。ああ楽しみ。自分のは駄目駄目っすよ。あわあわ。 ってかもう翼さんがかっこいいんだよ!!自分も一緒に飛んでいこう。君と二人で…。あああああ。 本当にありがとうございました。また次回もよろしくです(笑) |