「愛し愛される甘いだけの関係にはもううんざりなんだ。」(グリブル)
 

10月2日 第2回目 「愛し愛される甘いだけの関係にはもううんざりなんだ。」(グリブル)

 

「ねぇグリーン」
「ん?…っ」
俺が振り返ると、彼女はいきなり俺にキスをする。
しかもキスをするだけでなく、何か口移しで渡された。
「…っ…作ってみたの。どう、おいしい?」
「…っ…うまい…」
彼女が唇を離せば、若干苦いココア味の固形物だと確認した。
「グリーンでも平気なように、甘さはだいぶ抑えたけれど」
「というか、普通に渡してくれ…。何も口移しで渡す必要性はないと思うんだが?」
俺は思わず深くため息をついた。
「だって、キスして欲しかったんだもん」

キスしたかったんだもん、ではないのか?

「それも普通にしてくれ」
いや言ってくれ、か…。

どうしてこいつは恥ずかしげもなくこんなことを言えるのか。

「…じゃあキスして」
彼女が俺を見上げる。
「……いくらでも…」

そう思いながらも、俺は彼女にキスをするのだから、人のことは言えないか…。

俺は少し苦笑すると、彼女に優しいキスをした。

 


うんざりしてるのは読者って方向で。つまりは「おまえらいい加減にしろ!」っていう甘さを出したかっただけです。

 

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