「朝起きたら隣に君がいて、コーヒーの香りがしていた。」(グリブル)
 

10月4日 第4回目 「朝起きたら隣に君がいて、コーヒーの香りがしていた。」(グリブル)

 

「…ん…」
俺は窓から漏れる陽の光で目を覚ます。
太陽が高く昇りすぎると、遮光カーテンも意味を成さないほどの熱量を感じるんだ。
「…っ」
身動きしようとすれば、隣に誰かがいることに気づく。
「…ブルー」
彼女は幸せそうに寝息を立てながら、眠っていた。

ふと気づけば、何故だかコーヒーを煎れたときの匂いが充満している。
俺の好きな銘柄の匂いだ。

「…飲んだのか…」
棚にコーヒーカップが置いてあるところを見ると、苦すぎて苦手と言ってた彼女が、飲んだんだな、と理解した。

彼女が朝方か、そんな行動をしていたことにすら気づかないくらい、俺は腑抜けすぎているな。

「…はぁ」

朝起きたら隣に君がいて、俺の好きな銘柄のコーヒーの匂いで目を覚ます。
実に幸せで、実に間抜けな生活だ。

「ブルー」
俺は優しく彼女にキスをして、耳元で囁く。

もう昼に近い。
さぁ、起きて、この腑抜けた生活を満喫しよう。

 


もっと短く簡単にするつもりだったのに、淡々より阿呆さをとりました。兄さんの阿呆!(ひど)

 

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