あたしには夢があった。
普通の女の子みたいに、大好きな人と愛し合って、結婚すること。
誰か一人でも、こんなあたしを愛して、必要として、ずっとずっと、一緒にいることだ…。
「…ブルー?」
彼がそっと、あたしの頬に触れる。
「…なぁに?」
あたしは幸せそうに微笑みながら、目を開けて彼を見上げた。
「何か考えていたのか?」
あたしが物思いにふけっていたことに、彼は気づいていたのだろう。
「…うん…夢みたいで、夢じゃない、夢見がちな話を…」
あたしは再度、目を瞑る。
あたしの夢。
それは夢のようで、でも現実にもなりうる。
そんな話。
だけど、あたしにとっては、夢見がちな話だったんだ…。
でも…
「…では、誓いのキスを…」
そう言われると、
「…っ」
彼は優しく、あたしにキスをくれる。
そう、夢じゃない。
「ずっとずっと…一緒にいてね」
今日はあたしとグリーンの結婚式。
このキスから、夢みたいで、夢じゃない、夢見がちな話が、始まるの…。
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