「俺が好きだって言うと、あいつは大嫌いだって言う。」(ゴークリ)
 

10月6日 第6回目 「俺が好きだって言うと、あいつは大嫌いだって言う。」(ゴークリ)

 

俺の彼女は天邪鬼。

「馬鹿!!ゴールドの馬鹿!!」
いつものたわいない喧嘩。
「だから悪かったって言ってるだろっ」
俺は思わず、ため息をついた。
「何よゴールドなんてっ!あの女の人とどこへでも行けばいいじゃないっ!!」
彼女は、近くにあったクッションを投げつける。
「だから、あの人はそう言うんじゃないんだって!」
「知らない!ゴールドの馬鹿!!大嫌い!」
俺は必死に言い訳するが、前科が多すぎて信じてもらえず。

もう、こういうときはあの言葉しかない。

「俺はおまえが好きだよ」

「っ」
彼女がぴくりと反応する。
さぁ、もう一押しだ…。

「俺はおまえが好きだ…」
真剣な表情で、俺は彼女に伝える。
「…大嫌い」
彼女はさっきの勢いを失速させ、ぼそりと呟いた。
でも彼女の耳は少し赤くて…。
「…好きだ」
俺は手を伸ばし、彼女の頬を撫でる。
「……大嫌い」
ぴくりと彼女が震えると、触れた手が、少し染まった頬の熱を感じ取れた。
「…俺はクリスが好きだよ…」
「大嫌いよ、あんたなんて」
そう言ってキスをすれば、彼女は嬉しそうに受け入れるのだから、あぁなんて天邪鬼。

 


レイエよりゴークリのが書きやすいです。

 

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