俺の彼女は天邪鬼。
「馬鹿!!ゴールドの馬鹿!!」
いつものたわいない喧嘩。
「だから悪かったって言ってるだろっ」
俺は思わず、ため息をついた。
「何よゴールドなんてっ!あの女の人とどこへでも行けばいいじゃないっ!!」
彼女は、近くにあったクッションを投げつける。
「だから、あの人はそう言うんじゃないんだって!」
「知らない!ゴールドの馬鹿!!大嫌い!」
俺は必死に言い訳するが、前科が多すぎて信じてもらえず。
もう、こういうときはあの言葉しかない。
「俺はおまえが好きだよ」
「っ」
彼女がぴくりと反応する。
さぁ、もう一押しだ…。
「俺はおまえが好きだ…」
真剣な表情で、俺は彼女に伝える。
「…大嫌い」
彼女はさっきの勢いを失速させ、ぼそりと呟いた。
でも彼女の耳は少し赤くて…。
「…好きだ」
俺は手を伸ばし、彼女の頬を撫でる。
「……大嫌い」
ぴくりと彼女が震えると、触れた手が、少し染まった頬の熱を感じ取れた。
「…俺はクリスが好きだよ…」
「大嫌いよ、あんたなんて」
そう言ってキスをすれば、彼女は嬉しそうに受け入れるのだから、あぁなんて天邪鬼。
レイエよりゴークリのが書きやすいです。 |