「好きだよ」(グリブル)
 

10月7日 第3回目 「好きだよ」(グリブル)

 

「ねぇ…グリーン」

 

 

 

あたしはね…

 

 

貴方のツンとした癖のある髪が好き

 

貴方の優しく見つめてくれる緑の瞳が好き

 

貴方の愛を囁いてくれる低くて痺れるような声が好き

 

貴方の愛を与えてくれる柔らかい唇が好き

 

貴方の強く抱き締めてくれる長い腕が好き

 

貴方の優しく髪を梳いてくれる大きな手が好き

 

貴方の身を委ねさせてくれる広い背中が好き

 

貴方のあたしを乗せてくれる長い足が好き

 

貴方のその素っ気ないようで優しい分かりずらい性格が好き

 

 

 


貴方のすべてが好き

 

好きで、好きで、どうしようもないの

 

 

 


だから…お願い

 

 

 

 

 

「…あたしを…嫌いにならないで…っ…」

 

 

 

あたしを嫌わないで…

 

あたしを突き放さないで…

 

あたしを貴方と一緒にいさせて…

 

 

 

 

自分勝手すぎるって分かってる

 

我が儘だって分かってる

 

迷惑だって分かってる

 

 

 

…でも、どうしようもないの

 

貴方を好きになってしまって

貴方の優しさに甘えて

貴方の愛に溺れて

 

貴方を求めるようになった

 

 

 


ごめんなさい…でも、本当にどうしようもないの

 

 

 


あたしを抱き締めて

名前を呼んでキスをして

優しく頭を撫でて

あたしのことを好きだと言って

 

そんな欲求ばかりが募っていく

 

 

 


今この瞬間だって、貴方の愛に縋るばかりで

…もう手放せなくなってしまったの

 

 


闇を照らすには光が必要だから

あたしは貴方を追い求めてしまうのかもしれない

 

 

 

 


ごめんなさい

狂気染みてるけど…

でも…それだけ好きなの

あたし自身が狂ってしまうくらい、好きなの…

 

 

 

……ねぇ

 

「…ねぇ…グリーン…」


床に座り込んで貴方を見上げる


そんなあたしを見た貴方は、どこか辛くて悲しそうな表情をしていた

 

 

嫌うなだなんて言う、おかしな人が目の前にいるんだものね

こんなものを見たら、誰だって不愉快になるよね

 

 

 

…でも、何故…?

何故貴方はあたしの涙をそっとぬぐい
何故貴方はあたしをこんなにも優しく抱き締めてくれるの?

 


「…嫌いになんかなるか」

 

何故貴方はそんなことを言ってくれるの?

 

「…俺がお前のことを嫌いになんかなるか」

 

何故貴方は…

 

 

「好きだ」

「…」

「ずっと、この先も、お前を好きでい続ける」

 

「グリーン」

 

何故なんだろう

"ずっと"なんて有り得ないのに…

 

 

「大好きだよ」

 

 

でも、嬉しかった

 

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