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「愛してるよ」
そう言えばおまえは、
「うそつき!!」
そう叫んで、俺の頬を張り飛ばそうとする。
喧嘩して、怒られて、宥めて、泣かせて、愛して。
不毛なループの出来上がり。
「…愛してる」
俺は再度そう言うと、張り飛ばそうとした手を押さえつける。
「嘘つきっ!」
今度は逆の手が飛んでくるが、それも押さえつければ、彼女の両手は簡単に拘束される。
「…手の力は、やっぱり弱いんだな」
頭の上で両手を押さえると、耳元で囁いた。
足は手の3倍の力があるといわれる。
足技を得意とする彼女の手の力は、案外普通で、背中から腰にかけてがぞくぞくした。
「お望みなら足でお見舞いするけど?」
彼女は悔しげに俺を睨み、足をあげようとする。
「…冗談」
それを俺が、逆の手で押さえつけた。
「っ…離しなさいよ!!」
彼女が悔しげに俺を睨み上げ、足や手で抵抗するから、
「…愛してる」
「…っ!?」
俺は、再度言葉を囁き、今度は唇で言葉を封じる。
喧嘩して、怒られて、宥めて、泣かせて、愛して。
あぁ、不毛。
考えたときはもっとすっきりいくはずだったのにおかしい(おい)まぁ別名「不毛なループ」。クリスは絶対こんな男別れてやると思いながら、絆されて不毛なループにはまっていく。まぁかわいそう(ええ) |