「くじけてもここで待っている」(グリブル)
 

10月8日 第4回目 「くじけてもここで待っている」(グリブル)

 

連絡があったのは昨夜のこと
シルバーが熱を出したと電話がはいった
もちろん本人ではなく、その友人二名からだ
その知らせを受けたブルーはすぐさま支度をし、朝一番の船にのると言った

 

「…じゃあ、行ってくるね」
「ああ」

仕事がはいっていたために玄関先で見送りにだす

「絶対にいなくなったりしないでよっ?この間だって、帰ってきたら誰もいないんだもん」
「分かってる」
「本当に?」
「ああ」
「何があっても家にいてね?」
「…ああ」

…何度も答えているのに、まだ心配なのか
俺はどれだけ信用がないんだか…

 

「くじけてもここで待っている」

 

初めは疑り深く見つめてきたが、徐々に微笑みへと変化した

「…分かった、じゃあ今度こそ行ってきますっ!」

 

 

「…何があっても、は難しいな」

駆け足で出発したブルーを見つめながら、そう呟いた

 

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