「傍にいれば、それで良いですよ」(レイエ)
 

10月10日 第5回目 「傍にいれば、それで良いですよ」(レイエ)

 

「イエロー」
「はいっ」

大好きな声に反応して振り返る

「何かして欲しいことある?」
「へ?どうしてですか?」
「いや、ずっと留守番させちゃったからさ…なんかお詫びに」

あぁ、そっか…ぼくのことを気にしてくださってるんだ

「留守番くらい、全然お詫びされるようなことじゃありませんよ!」
「でも、それじゃ俺がスッキリしないっていうか…」

なっ、と急かしてくるレッドさん

「ぼくがレッドさんにやって欲しいと思うことは、今は特にないです…ただ」
「ただ?」


「レッドさんが傍にいれば、それでいいですよ」


笑顔でそう言った

ぼくは何よりもレッドさんと一緒にいられる時が好きだから
今何かしてもらうよりも、少しでも長く傍にいてもらうことのほうがいいから…

 

「…ごめんな」

レッドさんはどうして謝ったんだろう
よく分からなかった

でも、レッドさんの温もりも、髪を撫でてくれる手も、とっても気持ちよかった

 

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