「お前は誰も信じない。それが何だか、憎たらしい。」(グリブル)
 

10月15日 第15回目 「お前は誰も信じない。それが何だか、憎たらしい。」(グリブル)

 

「もっと…」

「もっと…」


「もっと…」

何度も繰り返される言葉。
何度「好きだ」と伝えても、何度「愛してる」と伝えても、その言葉はまるで水のようにただ流れていく。
あいつは俺の蛇口を最大限まで開くくせに、決してその水を受け取ることはしない。
いつまでも、いつまでも、俺の水は流され続けるままで。

あいつは決して、誰も信じない。
それが何だか、憎たらしくて、そして悲しい…。

あいつの過去を考えれば、分からなくもない。
誰一人として、信じられるような環境ではなかったことも分かる。
分かるけど…。

「ブルー!!どう言えばおまえは俺を信じるんだ!!」

おまえの周りにいた奴らと、俺を一緒にするなよっ…。

おまえが信じる、俺の想いはどこにあるんだ?
それを俺はただ、必死にあがいてあがいて、探し続けるしかないのか…。

「…っ」
彼女は驚いたように、俺を見上げる。

こんな風に、想いをぶつけたことは一度もなかった。
結局「ブルーだから仕方がない」と、流してきたんだ。
今更だが、そんな自分も、憎たらしい。

「信じろよ…。こんな気持ちに嘘がつけるほど、俺は器用じゃないし、嘘で語れるような、陳腐な想いじゃないんだっ」

今更だけど、もう逃げない。
もう逃げないから、おまえもどうか、信じることから逃げるなよ…。

「……あたし…」

俺たちのこれからは、ここから始めていこう…。

 

 


逃げました。ごめんなさい(おまえがか)なんかうまく話をまとめられなかったので、後はもうご想像にお任せします的な。あんまり姉さんの葛藤とか書いちゃうと異常に長くなるからさ。そういう詳しい描写はまたの機会にって方向で。とりあえずこの1日1作企画、こんな話もあるんだろうなぁ的なさわり程度の話しか書いていく気がないので、あしからず。深く深い話は、無限なる図書館へ!

 

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