「純粋は不快なものでしかないんだよ、わかるかい。」(グリブル+シルバー)
 

10月25日 第25回目 「純粋は不快なものでしかないんだよ、わかるかい。」(グリブル+シルバー)

 

「姉さん」

またあいつが来る。

「シルバー!遊びに来てくれたの?嬉しいっ!元気だった?」

そしてブルーは、本当に嬉しそうに彼を出迎える。

「…」

そして俺は、もやもやした感情に苛まれていくんだ…。

 


「…グリーン?どうかした?」
しばらくしてあいつが帰ると、俺にコーヒーを差し出しながら彼女は問うた。
「…別に」
俺は彼女と目をあわせることができず、視線を反らす。
「そう?」
彼女は不思議そうな顔をしながら、隣に座った。
「…」
俺は何も言わずにコーヒーを飲む。

「…久しぶりにシルバーに会えて良かった」
「…っ」
彼女が沈黙を破るように、言葉を口にした。

俺はその言葉に、思わずもやもやとした感情が増長していく。

「シルバーも変わらず元気でやってるみたい。また今度遊びに来てくれるって」

嬉しそうに笑う彼女。

その仕草が、その想いが、その言葉が、俺のもやもやとした感情をどんどんと増長させていく。

どんどん、

どんどん、

渦巻いて……

 

 

「グリーン?…っ!?」
俺は思わず、彼女をそのままソファに押し倒し、キスをしていた。
持っていたコーヒーカップは、床に転がっていた。
「…っ…ブルー」
俺は唇を離し、彼女を見下ろす。
「…っ…どうしたの?」
彼女は、不思議そうに俺を見上げた。
「好きだ」
俺は脈略もなく、そう言葉を吐く。
「…っ…珍しい。どうしたの?」
彼女が俺の頬に、優しく触れてくれた。
「…好きだよ…」
俺は再度、彼女にキスをする。
「あたしも好きよ」

幸せそうに微笑んだ顔。
嬉しそうに伝えられる愛の言葉。

彼女の純粋な想いは、俺の中のもやもやとした不純な感情を、増長させていく。
それが、彼女の想いを犯していくようで…。

苦しい、
苦しい…。

ごめん…。

「好きだ…」

そう思うのに、俺の不純な感情は、止まることを知らなくて…。

深い、深いキスを送れば、床にこぼれたコーヒーの黒が、絨毯を染め上げていくように、彼女の純粋さを、俺の不純な感情で染め上げていくようで、ぞくぞくした。


 

 


狂気的!でもそれを彼はマイナスイメージとしてますけど、姉さんにはそれくらいの想いのが逆に嬉しかったりするんだってことを、いつまでたっても分かり合えないそんなすれ違いな彼らがおもしろいです(え)これもダーリンに助けていただきました。サンキュー!

 

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