10月26日 第16回目 「…十分、甘かったです」(グリブル)
「Trick or Treat!」 「は?」 「だから、トリック オア トリートだってば!」
魔女の格好のあたしを見てドアを開けた時の姿勢のまま固まったグリーンをせかす
「…あぁ、ハロウィンか」 「遅いわよ…とにかくお菓子ちょうだい!」 「お菓子って、お前今いくつなんだ」 「いいのっ、まだ一応子供なんだから」
はぁ、といつものように溜め息をつかれる そりゃあ、確かにいい歳してお菓子ちょうだいだなんて変かもしれないけどね
「何か甘い物ちょうだい!」 「…そうだな」
グリーンがゆっくり顔を近付け、キスをする
「…っ」 「残念ながら、うちに菓子はないんでな」 「…十分、甘かったです」
少し熱くなった顔を隠すために俯きながら呟いた
「だけど…」 「…」 「ずるいから、いたずらしていきますっ!」 「はぁっ!?」
あたしを困らせた分、グリーンも困らせてやるんだから
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