「好き過ぎておかしくなっちまいそう」(ルサ+エメラルド)
 

4月12日 第68回目 「好き過ぎておかしくなっちまいそう」(ルサ+エメラルド)

 

「ルビーの馬鹿!!!」
サファイアは、遠くにいるオレの鼓膜までも破らんばかりの大声で叫びながら、ルビーのそばを逃げ出した。
「…」
そこに佇む彼を見て、オレは思わずため息をつく。
「今度は何?何で機嫌を損ねたのさ」
オレは彼に近づいた。
「別に、なんでもないよ」
自嘲気味に、それでいて作り笑いのような笑みを向けられる。

単純明快なサファイアでは、彼の表情の変化や違和感に気づけないだろうが、オレはどことなくサファイアと接するときの彼の変化に、気づき始めていた。

「…何を彼女に隠してるのさ」
オレにはそう見えていた。
彼女の前にいるときだけに感じる違和感が、どうしたってそう思わせる。
「何も…」
彼はそれ以上答えない。
「…あれだけいちゃついてるくせに、変な奴らだな」
オレは呆れて、彼から離れた。

あんだけいちゃついててお互い何を思うのか。
何がそんなに不満で、不安なのか。

「…好き過ぎておかしくなっちまいそうなだけだよ…」

そんな言葉が聞こえたから、
いっそおかしくなれ!
って言わなかったオレって、おっとな〜。

 

 

 



ルビーのあの態度の原因が、こんなんだと笑う(笑)エメラルドが不明です…。

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