「お前の笑顔、好きかも」(ゴークリ)
 

11月10日 第26回目 「お前の笑顔、好きかも」(ゴークリ)

 

「ほらみんな!あんまりはしゃぎすぎないようにね!怪我にだけは気をつけるのよ!」
「「「「はーい!!」」」」
元気のいい返事を受けて、彼女は嬉しそうに笑った。

施設の子供の面倒を見る彼女は、一際輝いているような気がする。
好きなことをやってるときっていうのが、人間が一番、輝いてる瞬間なんだと、俺の憧れの人を見て、そう思った。

 

「ゴールド、ごめんね、子供たちの相手に巻き込んじゃって」
「おまえ…あいつらの前だと、いい顔するよな」
俺は、遊ぶ子供たちを見ながら、そう呟く。
「え?」
「俺、お前の笑顔、好きかも」
お前の、そういうときの笑顔に、力貰える気がするんだ。
「………」
「おーい!お前ら!!俺もまぜろぉお!!」
俺はその場から走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何よ…それ」
後ろで、彼女が顔を真っ赤にしていたことは、俺は知らない。

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