愛を届けに 朝、涼しい朝の風と、遮光カーテンでも遮れないくらいの朝の光が、あたしの睡眠の邪魔をする。 それをあまり苦に感じないのは、体がたっぷりの睡眠を得ることができたからだろう。 「…」 あたしの朝の一時なんて、そう人と変わらない。 きっとあいつの朝は、目覚ましにも頼らず、人が起きる時間よりもいくばくか早い時間に、ぐだぐだすることもなく起き上がるのだろう。 なんて、あたしには容易に想像ができるほど、彼を知る機会が多かったし、そんなことを考えてしまうほど、あたしは彼を愛してしまっているのだ。 「…お弁当でも、作って邪魔しに行ってやろうかな」 きっと彼は、何気ないジムの仕事を、淡々とこなしているだろう。 「何しに来た」 って。 そしてあたしは、お弁当を差し出してこう言うの。 「愛を届けに」 って。 2009年7月11日 Fin
まだまどろむ目で、時計を確認して、ベッドから起き上がる。
起きて、着替えて、顔洗って、朝食の準備をして。
たまに疲れて眠ってしまった日なんかは、朝食の片づけと、夕食の片付けを同時にしたりして。
天気がよければ洗濯をして、気分がよくて時間があれば、散らかした服やらを片づけてみたりなんかして。
そして身支度をすませ、トレーニングとして、軽く走りこみでもするのかしら。
それとも、ポケモン達の訓練に勤しむのかしら。
ジムの仕事で、昼間に時間のとれない彼でも、こうやって時間を作って、訓練を欠かさないんじゃないかと思う。
そうして、汗をシャワーで軽く流し、ナナミさんが用意した、おいしいおいしい朝食を、いつもの仏頂面で何も言わずに食して、そして出勤時間の30分〜1時間くらいの余裕を持って、ジムへ出勤するのだろう。
ジムに着けば、軽い雑務をこなした後に、ジムの書類整理や、朝早くから挑戦してくる挑戦者に、嫌な顔せずに対応するのだろうなぁ。
すべての家事をこなした後、冷蔵庫を開く。
そこに愛妻弁当−しかもかなりど派手な−を持ってその日常を壊しに行こう。
愛しい愛しい、あなたの元へ。
きっと、あなたは仏頂面でこう言うの。
あとがき
「…あほが」と返されること間違いなし(笑)しかもドアを閉められるといい(ひどい)でもなんやかんやで嬉しいんだぜ。阿呆!
まぁ阿呆はさておき、これは朝昼夜シリーズの朝になります。朝っていうか午前中?みたいなね。なんか暇だから小説書きたいなぁって思ったんですが、何も思いつかなかったので、朝昼夜をテーマっていうかお題で書くかなぁって思ったのでこうなりました。まぁただ阿呆な姉さんと兄さんを書きたかっただけとも言う。っていうかここ最近あたしの書く姉さんがすごく大人っぽいなぁ。なんかだいぶおとなしくなったというか、兄さんのことを知りすぎたというか。なんでしょうね?いいんだけどさ。もう少しっていうかまだまだ甘えまくりな姉さんを書きたいなぁと思う。
とりあえず残り昼と夜に関しては時間軸も物語自体も全然違うものになりますので、続きだと思って読まないでくださいね。続くかもしれないけど(書いてないから分からないけど)べつに続かせるつもりもない。ただネタがないのに無理やり小説を書こうとしただけです。でもこの物語構成好きだなぁ。まぁそんな朝でした。