愛情たっぷりオムライス 「ブルー…なんか食わして…」 「まったく、あんたって馬鹿は…」 「あたしの料理は高いわよ?」 「…これは、イヤガラセデスカブルーサン?」 嫌がらせ、もとい出されたオムライスには、ケチャップででかでかと、 「…」 だが、そのあと会ったグリーンに、ブルーが送ったであろうあのオムライスの写メールを見せられて、殴られることは、そのときは知らないまま…。 2007年12月26日 Fin
笑ってくれました?笑ってくれたらめっけもんです(笑)うちいつもケチャップはビンなんです。だからオムライスに文字を書くなんて、そんな難しい事は普段はできません。ところが今日に限ってあるのは、あたしがバイト先から貰ってきた、チューブ式のケチャップ。そしてこともあろうか、今日の昼飯はオムライス!なんと!?っと思ってる間に、降ってきたるはネタちゃんよ、というわけで、飯そっちのけで書きました(笑)おかげで、予定の時間の15分すぎに家を出て遅刻したのは言うまでもない(笑)バカです、バカです。分かってます。でも思いついちゃったんだからしょうがないの!!うわーん!その時撮った写真付きでした(笑)いかがでしたか。
ブルーの家におしかけて、俺は開口一番、そう吐き出した。
「なんであたしがあんたに食わさなきゃいけないのよ……。イエローのとこ行きなさいよ」
あぁ、ごもっとも。
「…いや…旅から帰ってきたら、冷蔵庫ん中何もなくて、イエローのとこ行く前に、力尽きると思って…」
さすがにこの空腹で、トキワまで行ける自信はない。
でも材料を買って、自分で作るなんていう気力も体力もない。
そんなとき、近くに住んでいた彼女の家を尋ねたのだ。
もっと近いグリーンは、今はトキワのジムでお仕事中。
そう言いながらも、俺を部屋に入れてくれる。
憎まれ口をたたきながらも、こうして願いを聞いてくれるんだから、優しくなったよなぁ、ほんと。
「おじゃましまーす」
俺はへろへろしながら部屋に入る。
「何食べたいの?」
近くに置いてあったエプロンをつけて、彼女は問うた。
なんか新妻みたいだなぁ。
「オムライス!!」
俺はそこだけは威勢良く答える。
「…この、そういうときだけ元気になりおって。あげくオムライスってガキですか…」
まったく…っとぶつぶつ文句を言いながらも、台所に立ち、冷蔵庫から卵を取り出してくれる。
ほんと優しくなったよなぁ。
冷凍ご飯に、半分カットされた残り物らしい野菜を出して、まな板で切る。
「…はい、今度何か奢らせていただきます」
倍返しは必須だろうな…。
「…普通旅に出るとき、冷蔵庫からっぽにしてくんだから覚えてなさいよ…」
フライパンを振って、ご飯と野菜を混ぜていく。
「面目ない…。あ!ケチャップライスで!」
なんて注文をつけてみる。
やっぱり、オムライスにはケチャップライスだろう!
「…おごり金額3割増ね」
そう言いながらケチャップを冷蔵庫から出す。
「え!?」
倍のあげく、さらに3割増!?
それは倍の3割増になるんですかね…。
「…まったく…作ってもらってる分際で厚かましい」
そう言いながらも、てきぱきと料理をしていく。
あげく卵は2個入りで、ふわふわにはちょっとたりないけど、十分ふわふわになる量を焼いてくれる。
ほんと優しくなったなぁ…。
「…すいません」
そう謝りながらも、俺は心底微笑ましい目を彼女に送っていた。
「…はい、できあがり」
そう言って出されたオムライス。
わーいおいしそうだ!!!と思ってみたら…
思わずカタコトになる。
「うん!!!!」
あぁああ即答ですか!!!
しかもそのきらめく笑顔☆
『グリーンLOVE』
と書かれていた…。
この、グリーンへの、愛情たっぷりオムライス。
少し食べるのに、いやだいぶ抵抗があったが、背に腹は変えられず、おいしく全部をいただかせていただいた。
ほんとにおいしかった…。
味は…。
あとがき
きっとブルーはグリーンに写真を送るだけではなく、「折角グリーンのために作ったのに、レッドに食べられちゃったぁ」と余計な文章までつけてメールを送っていることでしょう。3割り増しはこれだったわけで(笑)奢るだけで済むと思うなよ☆という恐い姉さんの物語(笑)レッドはこれで絶対冷蔵庫が空のことは忘れないぞ!むしろ忘れても絶対ブルーのとこには行かないぞ!と心に決めるのであった(笑)