グリブル小説「あなたの色…」
 

 

あなたの色…

 

暖色。
暖かく見える色。
中性色
冷たくも暖かくもなく、どちらにでもなれる色…。
寒色。
冷たく見える色。

「ねぇグリーン」
本を読んでいた彼の後姿に、そっと抱きつく。
「…なんだ…」
彼は眉間にしわを寄せて、アタシを見た。
「ねぇ、どうしてアタシ達ってさ、色の名前なんだと思う?」
なんて、一生悩んでも分からないような謎を、彼に向ける。
「…知るか、親に聞いてくれ」
彼はさらに眉間にしわを寄せ、そう言った。
「…ねぇ、色のことって、知ってる?」
彼を抱きしめている腕の力を強くし、再度彼に質問を投げかける。
「たとえばなんだ?」
色と言ってもいろいろあるだろう、と言いたいのだろう。
「イエローや、レッドは暖色系、アタシは寒色系。で、グリーンは中性色。っていう話」

色にはそれぞれ種類がある。

赤や黄色、オレンジは暖かい色という意味で、暖色と言われる。
青や水色緑青など、青に偏った色は、寒い、冷たい色という意味で、寒色と言われる。
そして、それのどちらにも属さない、緑や紫などは、中性色と言われる。

「それがどうかしたのか?」
彼が不思議そうに聞いてきた。
「アタシたちって、名前の通りよねって思って…。レッドは馬鹿みたいに熱血で、それでいて周りを引き込む力がある。イエローはいるだけで、癒してくれるような暖かさがあって…」
あの二人は、本当にいるだけで、場を和ませくれる力があるような、そんな気がする。
「そしてグリーン。中性色は、何にも属さないけれど、寒色にも暖色になれる、そんな色。あなたはクールに見えて、じつは結構情熱家さんだよね」
そう言いながら、にっこり笑う。
「…そうか?」
彼が訝しげな表情を浮かべた。
「…そうよ」
彼に抱きついていた腕の力を緩める。

「…じゃあおまえは寒色系だから、冷たい奴とでも言いたいのか?」
彼がまっすぐアタシを見た。

いるだけで周りを和ませる、暖色系のレッドやイエロー。
そしてどっちに属すわけではないけれど、ある意味どっちにもなれる、中性色のグリーン…。

それに比べて、アタシは寒色のとおり、寒い中に、孤独が似合いそう。
冷たい、誰にも素を見せたことのないような、どこかで人を突き放した態度をしているアタシ。

「…そうは見えない?」
アタシは彼に苦笑を返す。

でも…

「…少なからず、俺といるときはそうは見えないな…」
「っ!?」
彼はそう言いながら、アタシの頬に手を触れた。

 

 

 

 

……それはきっと…アタシがあなたの…色に染められているから…。

「…そっか…」
アタシはそのまま、彼に抱きつく。
「…」
彼は、黙ってアタシを、抱きしめ返してくれた…。

 

あなたといると、アタシはあなたの色に染められていく…。
あなたといるから、アタシはより中性色に近づける…。

あなたがいるから…。
あなたの色に…染められて…。

 

2004年5月25日&27日 Fin


あとがき

すいません。もう無理です(ええ)授業中にグリーンだブルーだ光だ言わないでください(ええ)あははは。もう勘弁してほしかった本当。おかげでこんな作品生み出してしまいましたしぃ〜。いちおグリーン的にはなんかこう抱きつかれてうざいと思いながらも、抱きしめられたら抱きしめ返すだけの好きさがあるというのに萌えていただければ(ええ)あはははうそです(うぉい)あははは。まぁ恋人関係になったあとだと思うね。うん。グリーンがブルーの内面に気づいてるから、きっと付き合ってからずいぶんたってると思います。うん。たぶんね。まぁ付き合う前の話って気づけば私かいたことなくないか〜とか思った。だって恋人設定の方が楽なんだも〜ん。そこから問題をおこすのがいいんです(待て)あははは。まぁ簡易的な短い話ですが、少しでも色について知っていただけたら書いた意味はありました。これは、私が暖色寒色中性色の話を聞いて、中性色の意味を知って「へぇ」と思ったから書いた内容です。「あなたの色に染められて、アタシはより中性色へと近づいていく」この文章がすき。グリーンにおぼれえていくのですよ〜姉さん。ふふ。とにもかくにも依存しきった彼女が好きです(おい)
読んでくれてありがとうございました。苦情はやめてください。石も投げないでください。ウイルスも送らないでください。お願いします(うぉい)