グリブル
 

 

「お前は俺が守るから!!」

そう言われたのは、ついさっきのことだった…。

両親のことがあって、街のみんなに嫌われて…。
あたしが何したって言うの?
あたし、何か悪いことしたのかな?
あたしがいけないの?
あたしが悪いの?
ねぇ…教えて…。

「…レッド、どうしたのかしら…」
急な言葉に、思わず目をしばたかせて驚いた。
「さぁ?」
それを一緒に聞いていたグリーンもまた、同様に驚いていた。
「…グリーンは守ってくれないの?」
なんて、からかいながら彼を見上げる。
「……おまえが守られるたまか?」
彼はからかうようにあたしに言った。

守られる…。
守られるのは好きじゃない…。
自分の弱さが浮き彫りになるような気がするから…。
自分が可哀想に見えるから…。
可哀想な、弱い人間だと、思い知らされるから…。

「…違うわね」
思わず彼の問いに、自嘲的な笑みを浮かべて否定した。
というか、違ってほしい…。
そんな意味を込めて…。
「…まぁでも…おまえが助けてほしいときは、いつでも助けてやるよ」
そう言って、意気込んで歩き出したレッドの後を追っていった。

そう言われたのは、今のこと…。

「………バカ…」

両親のことがあって、街のみんなに嫌われて…。
あたしが何したって言うの?
あたし、何か悪いことしたのかな?
あたしがいけないの?
あたしが悪いの?
ねぇ…教えて…。

教えてよ…。

少し、彼らの背中が小さくなって、なんだか涙が…溢れた…。

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