グリブル小説「歩んできた道、歩む道」
 

 

どこで、間違ってしまったんだろう…。

どこで、変わってしまったんだろう…。

 

歩んできた道、歩む道

 

昔は、自分のためなら、なんでもできた…。

「返せ!」
「この卑怯者!」
「悪魔!」

何を言われても、動じなかった。

「お願い…助けて」

どう言われても、決して、自分の計画のためなら、切り捨ててこれた…。

 

歩んできた道を、亡き者にするためならば…。

「姉さん」

あの子は、あの時のアタシの希望だった。
唯一、アタシがどうしても切り捨てることの、できなかった人。

アタシの道は、あそこから変わり始めていたのだろうか…。

 

 

 

「ブルー?」

輝く月を見ながら、声に振り向く。

ブルー。
アタシの…名前…。

「なぁに?グリーン」

グリーン。
それが、今、アタシを呼んだ人の名。

「何をしてるんだ」
呆れたような顔が、アタシを見る。
「月を眺めていただけよ」
過去を思い出していただけ。

輝く月は、少し青白く、淋しい感じを、覚えた。

「うそつけ。ったく、あいかわらず変な女だな」
「あいかわらずって、それってどういう意味よ!」
後半の言葉にかちんときて、彼に振り向く。
「おまけに、あいかわらずうるさい女だ」
ふっと、笑ったあいつと目があった。

うそつけ…。

「あいかわらずうるさい女で悪かったわね」

なぜあなたは気づくの?
ただ、月を眺めていたのではないと…。
アタシが、過去を思い出していたのだと…。

「そろそろ帰れ。冷えるぞ」
そう言って、彼はその場を後にしようとする。

待って。

手が伸びる。
でも、その手は空回る。

この手は、たくさんの悪にまみれている。
この手は、たくさんの者を、切り捨ててきた手だ。

こんなアタシに、何かを、求める資格はない…。

目を瞑り、視界が暗くなる。

あーどこで、間違ってしまったんだろう…。
どこで、変わってしまったんだろう…。

あのままでいたなら、決して、気づくことはなかったのに…。

自分のためなら、なんでもできたのに…。

 

「おまえはいつまでここにいるつもりなんだ」
一つの、声という光。
「…え?」
その光に、思わず目を開けた。
「置いてくぞ」
アタシのために、振り返った彼が、そう言葉を口にした。

「今行くわ…」
また目をつむり、口元が綻びる。

歩んできた道は、決して変えることはできない。
切り捨ててきた者の苦しみも、利用してきた者の悲しみも、決して変わることはない。

でも、歩む道は、変えられる…。

歩もうとする道は、変わる…。

 

1歩、歩を進める。
その先に、あなたがいてくれるから…。

 

 

2004年2月25日 Fin


あとがき

うわん、よくわかんない!!!唐突にゲームしてたら浮かんだのでゲームそっちのけで書き出した作品。所要時間20分(待て)ああああ。よくわかないよ!!ただね、こう過去は変わらないし、振り返ってもただ悲しいだけで、今の自分じゃその人達全てに謝っても仕方がないというか、無理というか、そんなのがあるけど、それを今更後悔するような心境になったのが自分には不思議なんだということをブルーさんに自覚させたくて、で、そのきっかけは、シルバーであり、グリーンなんだよ。と言いたいだけです。グリーン×ブルー←シルバー派なもんですから。はい。こういう弱いけど強いってブルー姉さんが好きです!!小説は書けないと思ってたけど描けたよ!!びっくりだよ!!(待て)おつきあいありがとうございました。わけわかめですいません。