シルブル小説「夏到来」

 

 

夏到来

 

風鈴の音が聞こえる。
蚊取り線香の、懐かしい匂いを感じる。

「…シルバー…」

懐かしい、優しい姉さんの声…。

「こんな所で…風邪引くよ…」

久しぶりの、優しい、姉さんのぬくもり…。

 

 

 

暑い…

 

 

今年の夏は…暑いなぁ…

 

 

 

 

 

 

「…っ」
ジーワジーワっと、あぶらぜみが鳴きわめく声に目が覚める。
近くの木に止まったんだろう。
地上で1週間しか生きられない彼ら達は、必死に生きてることをアピールしまくる。
「…」
うるささに、眉間にしわが寄った。

窓を閉めたら余計に暑いしなぁ。

「はぁ……っ」
自分のお腹にかけられた、1枚のタオル。
「ぷりっ」
隣にいた、小さなピンク色のポケモン。
「ぷりり?」
これは…
「ぷりっ!」
姉さんの…。

姉さん…の?

 

 

 

 

 

 

「姉さんっ!!」

俺は慌てて部屋を出た。

 

2007年8月1日 Fin


あとがき

姉さん到来とかけまして。夏来たり。姉さん来たり。ってことで。絵に描いたまんまをそのまま小説にしました。これで萌えますか?これじゃダメですか?そうですか。じゃあ暑さに燃えてしまえぇえええ!(ええええ)
シルブルが見たいといわれて、即興で考えて書いた馬鹿話。この後、慌てたシルバーは階段から落ちます(笑)