寝顔 「…ん…」 ここはイエローの家だ。 「…レッド…?」 グリーンやイエローの姿は見えない。 「…くぅ」 2007年11月20日 Fin
ぶっちゃけ途中からレッドは起きていたと思われる。それに気づいてたグリーンが助け舟を出したような、ぶっちゃけいつくしむような表情で見てたのが気に食わなくて引っ張ったりだとか、いろいろあるんですよって感じで(笑)まぁ気づいて助けたのもありますが。腕を引っ張って抱きしめたのは妬いたからですね(笑)兄さんのバカぁ〜(えええ)こういう子供じみた感情を表に出してくれる兄さんは好きですねぇ。レッドはいいようにだしに使われててすいません。この後すっごい兄さんは顔が真っ赤だと思います(笑)うわーい楽しいなぁ(笑)なんかレブルチックですが、グリブルですからね?
目を開ければ、そこは見知らぬ天井だった。
「…ここ…は…」
重い体を起こせば、見知った風景が目に入る。
「あぁ…そっか…」
久しぶりにグリーンとレッドを引き連れて、遊びに来たのだ。
昨日どんちゃん騒ぎをしている間に、寝てしまったのか…。
あたりを見渡すと、仰向けに寝転がっているレッドの姿を見つけた。
いい匂いがするところを見ると、イエローは朝食の準備だろうか。
グリーンはあまり、寝起きが悪い方じゃない。
時計の時間は、朝早いというには、結構な遅い時間を指している。
先に起きたのだろう…。
いびきってほどうるさくはなく、静かってほど静かすぎない寝息をたてているレッドを、上からのぞく。
「…可愛い」
普段ポケモンバトルで、かっこいい表情を見せている彼とは大違いだ。
寝顔は年相応というよりやや童顔で、かわいらしいイメージが見て取れる。
グリーンも寝顔は可愛いが、それでも年相応に見える程度だ。
レッドはどちらかというと、遊びつかれた子供が眠っているのに近い。
「シルバーもこうやって、寝てたことあったなぁ」
思わず遠くに住む弟を思い出し、頬を指先でつつく。
「…ん…」
「っ!?」
彼が少し身じろいだことに、慌てて手を離したが、とくに起きる気配がなく、ほっと一息息を吐いた。
「それにしても、ほんと可愛いなぁ」
いつもとぜんぜん違う表情に、思わずぷにぷにと頬をつつく。
グリーンの寝顔を拝むのはなかなか難しく、少しでも手を出せばすぐに起きてしまう。
こんなにも人の寝顔を、まじまじと見たのは初めてだった。
「…レッドくーん…朝ですよぉ」
優しく髪を撫でたり、頬を撫でたりしてみるも、起きる気配がない。
そのうちだんだん、イエローに申し訳ない気分になってきたが、あまりの可愛さに、母性本能にも似た感情が芽生えそうだった。
「ほんと可愛いなぁ」
子供ができたとき、寝顔を拝んだらこんな気分になるんだろうかと、思わず笑みがこぼれた。
「他の男の寝顔見て、そういう表情をするっていうのは、いささか気にくわないんだが?」
近くにあったタオルケットを肩からかけられ、腕を後ろに引っ張られる。
「きゃっ!?」
あたしはそのまま、ひっぱられた誰かの胸に、すっぽり収まるように後ろに倒れた。
「…」
「…グリーン」
上を見上げれば、少しふてくされたような顔をする、彼の表情と視線が合わさる。
「…」
彼は眉間にしわを寄せたまま、あたしを見下ろした。
「…何?妬いたの?」
「別に…」
彼は視線を反らす。
「大丈夫よ…。レッドの寝顔はなんか、子供見てるみたいな気分になっただけ。近くで見るなら、大好きなあなたの寝顔を見ていたいわ」
そう言って、キスをしようと顔を近づけると、
「人の真横でいちゃつくな!!!!」
隣で寝てたはずのレッドに、思いっきり怒られた。
あとがき