ささいな幸せ 「グリーン」 あの頃との変わりように、むしろ笑いが込み上げる。 「…無理してるんじゃないの?」 彼の変わり様に、やっぱり笑いが込み上げた。 「…大好きよ」 10年の月日は、こんなにも彼を大きく変えていく。 2006年11月27日 Fin
突発小説。しかもいきなり10年後。出会ったのが12歳だから22歳ですか?同い年だ(笑)10年たつと兄さんはこんなにも姉さんにメロメロメロンになる(笑)だといいなぁ。つーか笑った。微笑んだ。うわぁああああ、今の兄さんには死んでもありえない(え)まぁつまり年を重ねればしっかり兄さんは姉さんを愛してくれるのかも。そうか、良かった(え)っていうかだいぶ夏樹様影響で、兄さんが姉さんを愛し始めています。
本棚の前に立つ彼の名前を呼ぶ。
「ん?どうした?」
彼が振り返り、あたしを見下ろした。
幾分か彼より身長が低いあたしは、彼を見上げるように視線を合わせる。
「……」
あたしは無言で彼を見上げた。
「…どうした?」
彼は訝しげな表情であたしを見、優しく頭を撫でてくれる。
「…うん、幸せ」
「は?」
「グリーン、あたしが呼んで振り返ってくれた」
あたしは嬉しそうに微笑んだ。
「…それだけで幸せなのか?」
安い女だなぁと彼は苦笑する。
「だって昔は呼んでも振り返るどころか、返事もしてくれなかったし」
むぅと頬を膨らませた。
「すいません」
彼は一瞬顔をしかめる。
当初会ったときの冷たさが、嘘みたいな今の態度。
もしかして…。
「いや、若かっただけだ」
「どんだけ今、年なのよ」
あたしは思わず突っ込んでしまう。
「はは」
彼は、口元に笑みを浮かべた。
「はいはい」
いつものように、優しく頭を撫でられる。
「幸せ」
こういう時間幸せ。
「…あぁ」
「………幸せ?」
「…あぁ」
優しくキスが額に降りてくる。
あとがき
これシリーズ物として続きます。ささいな幸せシリーズ。次回は2になるのかしら(笑)2でした。(今書いたのか)
まぁグリーンを笑わせてみたかった、ちょっと馬鹿っぽく書きたかった、姉さんを愛してほしかった。ただそれだけです。