グリブル小説「伝わる想い」
 

 

伝わる想い

 

「ねぇ」
小さく彼を呼ぶ。
「ん?」
彼がそれにさえも気付いて振り返り、あたしを優しく撫でてくれる。
「………キス…して」
そんな彼に、少し驚いたあたしが、小さく呟いた…。

 

「………好きだ…」

 

 

優しく囁く声が耳に響いて、唇にぬくもりを感じる…。

 

「……」

 

 

望まずに出た欲しい言葉…。

 

先…越された……。

 

 

 

 

 

首に腕を伸ばせば、優しく抱きしめてくれる。
キスをしようと背伸びをすれば、優しいキスが降ってくる。

 

もう何年、あなたと一緒にいただろうか…。
そんなことを思い返してしまう…。

欲しい言葉、して欲しいことが伝わってしまうくらい、長い、長い年月を、共に過ごしてきたんだね…。

「…す」
「好きだ…」
言い終わる前に、先に言われる。

 

 

 

 

 

「…もう…」
そっとキスをして、
「バカ…」
と苦笑すれば、
「…好きだ」
と、いう言葉と共に、優しいキスが、何度も繰り返された…。

 

2006年10月24日&2007年1月21日 Fin


あとがき

いやぁ、ゲキ甘ですよ!!!って感じで。なんでかこうがばぁーーーと来て、目の前の紙に書き殴った話しでした。それを今日やっと思い出してパソコンで打ち直した次第です。内容や流れや伝えたかったことは一緒なのですが、文字の表現をだいぶ変えました。まぁ簡単にメモしただけでもあったので。でもだいぶ表現が違うのは今日小説を読んだからなのか。影響されやすいことはいいことか、はたして悪いことか。
まぁしかしゲキ甘にございまするよぉ。ありえねぇ。こんなグリーンがはたしてやってくる日が来るんでしょうかね。でもなんか結局姉さんは言葉かキスかぬくもりが欲しい人間なので、いっそ全部先にあげてしまえば文句も言われないし、わがままも言われないわけで(笑)いい先手のうちかたなのかもしれません。きっと姉さんのあしらい方をしっかりとマスターしたのでしょうね(笑)きっとそれをやって姉さんが恥ずかしがりながらも幸せそうに笑うのが大好物なんですよ(食うなよ)あはは。
そんな幸せな二人が来ることを願って…。