雪の中で 雪が降る。 「大丈夫か?」 「…はぁ」 「ねぇグリーン」 今年も…ありがとう。 雪の中で、そう呟けば、栄える赤が、彼の顔を染めた…。 2004年12月31日 Fin
めっさ短い話を書いてみたかっただけです。ごめんなさい。今年最後に何か書きたくて書いただけなんですよぉ。まじで。本当に。まぁ雪がせっかく21年ぶり(らしい)大晦日に降ったんですから、雪ネタで。きっと、二人で仲良く手を繋いで、雪の道に、足跡を残していったんじゃないかなぁと思います。でもグリーンは帰ったらストーブの前陣取ってそう(笑)あの人寒さは苦手そうだなぁ。あははは。姉さんはその膝の上でくつろいでくれ(なんだこのラブラブバカップルは)あはははは。今年はお世話になりました!!来年もよろしくお願いしま〜す!!
雪の日が、今年の最後を告げていく…。
寒さが体を冷やすのに、寒いと感じないのはなんでだろう…。
立ち止まったあたしを、彼が振り返る。
「…ん?…うん」
何もない広場を見渡せば、一面が白銀の世界。
吐く息までもが、白く濁った…。
「…どうした?」
先を歩いていた彼が、あたしに近付く。
「いや、綺麗だなぁーって思って」
初雪は2日前に見たけれど、こんなに積もった雪は今年が初めてだ。
「…そうだな」
グリーンも、周りを見渡した。
「…ありがとね…あたしのわがままに付き合ってくれて…」
この寒空の中、無理矢理彼を外へ引っ張り出してきたのだ。
「…別に…」
そう言うと、彼は再度歩き出した。
「この景色を、どうしても間近で見たくてさ」
もう、今年も終わってしまうけれど、最後に、こんなに素敵な景色を見れたのは、良かったなぁと思ったから。
だからこそ…
「…あなたと一緒に…」
見たかった…。
彼のため息と、あたしの冷えた冷たい手に感じるぬくもりと、彼の耳がほんのり赤く見えたのは、今年最後の、素敵な思い出。
今年、あなたを何度呼んだだろう。
「…なんだよ」
あなたは何度、あたしに答えてくれただろう。
「大好きよ…」
昨日も、今日も、明日も…。
ずっと…ずっと…。
来年も…よろしくね。
あとがき