夢見心地な昼下がり

「…」
ここは、トキワの森が近いせいか、鳥ポケモンのさえずりがよく聞こえる…。
エアコン嫌いのグリーンは、窓を全開にし、ドアも開けているから、とても風通しがよく、それが逆に、この暑いような、涼しいような気候には、とても心地が良かった…。

「…はぁ」
ごろりと寝転がったふかふかのソファーは、昼食後のあたしを、心地よい眠りに誘う。
仕事仕事ばかりの彼に会いに来たところで、構ってもらえないことは分かっているし、別に仕事の邪魔をするために来たわけではないから、こうしてあたしは、暇を持て余していた。
じゃあ帰れば良いのに、とか言われそうだけど、愛しい人と、同じ空間にいるっていうその感覚が、あたしにはとても、心地良いんだ…。
「寝るなら仮眠室のベッドを使うか、何かかけろ」
まどろむあたしの耳に、さらにまどろみを誘う優しい彼の声。
そして、彼が着ていた上着をかけられれば、彼のぬくもりすらも、あたしの眠りを誘っていく。
「…」
ふかふかでも、ベッドの方がいいわ。
なんて思いながらも、眠いあたしには、言葉が出なくって…。

きっと、起きたらベッドの上にいると期待してるわ、マイダーリン。
そんな、夢見心地な昼下がり。

2009年7月11日 Fin


あとがき

朝昼夜シリーズ昼。なんか朝の続きっぽいですが、あまり時間軸を一緒にしてるつもりがありませんが、それっぽいのはなんだろうか。っていうか前回同様姉さんの独白シリーズみたいですよね。ところどころ兄さん喋りますけど、どうだろうか。夜は兄さんの独白にしようかしら。でもきっと姉さんになるに決まってるんだ(なんだそれ)
これは沙耶とライブに行った後に思いつきました。「朝」はパン教室行く前だったかに思いついたので行きに書いてたのですが、これはライブ終わった後なので帰りに書いてます。「夜」は地味に行きの電車の中で思案してたので今日中に書けるかな?書き終わる頃には今日が終わってしまいそうですが(笑)案外「昼」って難しかったです。「朝」も中途半端な11時あたりの話にしたのがいけないんだな。「昼」ってなんだろうって必死に思案してこれかって感じですが、日常的な二人を楽しんでもらうのがあたしの小説なので、ちょうど良かったかなぁと思います。ただ単にあたしが眠かっただけとも言いますが(あれ)いやライブは良かったですよ(笑)