ずっとずっと 「グリーン!今日は何の日でしょう?」 「は?」 あれ?反応なし…。 「…グリーン?」 「大好きよ…ずーっと…ずっと」 「グリーン………誕生日おめでとう…」 2005年11月22日&23日 Fin
ブルグリ小説でお送りしました。兄さんはどうしても攻め手になれません。本当は兄さんの方がにやりと笑ったり、してやったりみたいな行動をおこしてやろうと思っていたのですが、結局できませんでした。なんか全部受身な兄さんが駄目駄目だなぁと思ってしまう今日この頃です。そんなんでいいのか俺!!そんなんでいいのか兄さん!!男として!!!ここで某所のグリブルなら襲い掛かってそうですが、うちの兄さんは純真無垢というか、ただ単に奥手といいますか。姉さんも深い意味はこめてるわけではなくて、ただ存在というものが、あなたのそばにあるのだという意味をこめてるだけですので。あまり裏要素にはとらず(笑)純粋に、愛物語として受け取っていただけると助かりマッスル!
あたしは、ジムの仕事をしているグリーンに、そんな質問を投げかけた。
「は?」
あ、間の抜けた顔。
「今日は何の日でしょ?」
にっこり。
「さぁ?」
「ちょっと!!!自分の誕生日くらい覚えてなさいよ!!!」
さっきまでの笑顔をふっとばし、ばんっと机を叩く。
「……へ?」
さらに間の抜けた顔。
「……」
カレンダーに目を向けて……
「…あ」
「気づくの遅っ!?」
あたし今日突っ込み?
「…いやぁ、普通誕生日なんか覚えてねーだろ」
男の人ってそう言うよね。
でもさ、やっぱり思うんだよねぇ…
「自分の誕生日くらい覚えてなよぉ」
はぁとため息をついた。
「いつも姉さんが朝祝ってくれて、初めて気づくくらいだからなぁ。今日は何も言われなかったから気づかなかった」
「あたりまえよ、あたしが言わないでって言ったんだから」
「……は?…なんで?」
また間の抜けた顔。
「…だって、あたしが一番最初に、グリーンにおめでとうって言いたかったんだもん」
しっかり手回しはしてるわよ?
「……グリーン、誕生日おめでとう」
優しくキスをして、にっこり笑う。
「っ!?」
唇を離せば、真っ赤な顔の彼が、そこにいて…。
「あたしの誕生日のときにキスをくれたから、そのお返し」
あたしはにっこり笑ったまま。
「…安上がりだな」
真っ赤な顔してるのに、皮肉は言うのねぇ。
「あんたがでしょ?それにあたしはキスだけとは言ってないわ?」
あんたはキスしかくれなかったじゃない。
「…何かあるのか?」
あら、まだ顔真っ赤。
「はいどうぞ」
そう言って、あたしは両手を広げた。
またまた間の抜けた顔。
「ずーっとずっと、大好きよ?誰よりも、あなたが大好き。今日も明日も明後日も、ずっとずっと、大好きだよ……。来年も…再来年も、ずっとずっと、あたしが一番にお祝いするの…。あなたがこの世に生まれてきてくれたことを、あたしはずっと、祝っていきたいから…。だからあたしは、ずっとずっと、あなたのそばにいる…」
机から降りて、ぎゅっとグリーンに抱きつく。
つまりは、あたしをあげるってことなんだけど、これじゃ、やっぱりただ、あたしが幸せなだけかなぁ…。
「…っ」
何も答えない彼を見上げれば、そこには真っ赤な顔をした彼がいて…。
「……ぷっ……うふふふ…グリーン…顔…真っ赤」
あまりにも彼の顔が真っ赤だったので、くすくすと笑いがこみ上げた。
「…っ…おまえ!自分で言ってる意味分かってるのか!!」
真っ赤になって、やっとこさそう叫びだす。
「分かってるよ〜。あたしをあげ…」
「言うな!!」
人の言葉をさえぎるくらい、恥ずかしかったらしい。
「あら、これ以上に、最高のプレゼントはないでしょう?」
「…」
なんて自信満々に微笑んでみれば、彼はさらに顔を赤らめた。
あたしは…大好き…。
「……っ」
自分の背中に、感じるひそかなぬくもり。
「…大好き」
彼が、あたしを受け入れてくれた証。
「……」
そっと彼を見上げれば、視界いっぱいに広がる彼の顔。
「……」
背中と唇に、同じ体温を感じた…。
生まれてきてくれて、ありがとう…。
あとがき
まぁ一日遅れの完成になってしまいましたが、兄さんハピバ!!