「ねぇグリーン」
「ん?」
部屋で机に向かいながら本を読んでいた彼は、先程までベットで寝転がっていたはずの彼女の接近に多少驚いていた。
こういう風な雰囲気の時はまた彼女の意味のわからない質問が来るのだろうと、溜め息をつく彼を彼女は見逃さなかった。
「んもう…溜め息なんてついちゃって〜…」
「………で、なんだ」
早くしろ、という意味を込めて言葉を返してやると少しむっとした気配が感じ取れる、こういう時のあしらい方に慣れていない彼はいつも彼女の神経を逆撫でしてしまうらしい。
「……グリーンは、私と仕事どっちが大事?」
「…は?」
予想を大きく上回った質問に彼はいつもではあり得ない声が出てしまった、何故今そんな質問が?いやむしろ本気の質問か?そんなの取れるわけないだろう?などなど瞬時に駆け巡る言葉は全て口からは出ずに頭の中で消化されていく。
ちらり、と彼女の方を見てみるとこちらをじーっと見つめて答えを待っている…
(なんだってんだ…)
まいったな…と言いたくなるような雰囲気に困りながらも先程の質問をもう一回自分の中にしてみる
「…お前を取りたい…が、生活をしていくのに必要な仕事を捨てるような真似はできん」
「…なにそれぇ」
「気持ち的にお前を取ってても、仕事を捨てられないって事だ」
「どっちか」
「…お前なぁ…」
「どっちがいいの!」
こいつは…、と眉間に皺を寄せながらも目の前に居る彼女を睨みつける。
それでも膨れて駄々をこねるようにしている彼女を見ていると、イラつきも呆れに変わってくるもので…しょうがなく彼は言葉を続けていた
「お前がいいさ、でも、そのお前を養ってくのに仕事は必要だろ…?」
彼女は目を瞬きさせてこちらをまっすぐに見てくる
「…それってプロポーズ?」
「なっ…そんなことは…」
「別にそこまで真剣に返してくれなくても良かったのよ?」
「……〜〜!お前なぁ〜」
しれっとした表情で言ってのける彼女に、自分の悩ませた頭が馬鹿みたいで、今日こそ本気で怒る!と思った瞬間、彼の身体は温かく包まれて、頬に彼女の唇が触れてきた。
驚いてもう一度彼女の顔を見ると、それはもう極上の微笑みでこちらを見ていたものだから、怒りなんてふっと何処かに消え失せてしまった
「大好き!」
こんないつもの言葉に、温もりに、まぁいいか…と思えてしまうのだから
案外自分で思うよりも彼女を大事に思っているらしい。
でもやられっぱなしは癪だから
こっちから抱きしめて、深く唇を奪ってやったら
真っ赤な顔してこっちを見てた
…これでチャラにしてやろう。
RALUKU様からいただきましたのよぉおおお。
たまたまなりメのネタで、微妙お決まりな、「どっちがいい?」という台詞を言わせたところ、いろいろ帰ってきたので、RALUKU様のところのグリーンならどうなの?って聞いてみたところ、小説になって帰ってきました。いやメッセでも聞きましたけど。まさか形になってやってくるなんて思いも寄らなかったので(せがんだくせに)まじで嬉しかったです!!っていうか兄さんが攻め!!兄さんがちゃんと姉さんを好きだ!!(あたりまえだ)そんなもう素敵すぎてぐは!!!っと壁にぶつかったのはここにいる光さんです(何してんの)
本当にどうもありがとうございました!またよろしくお願いします(え)
兄さんが姉さんにメロメロメロンなのがいいなぁ。あぁーもうたまんない(もういい)
俊宇 光
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