神が降り給う日。
優しく夜の帳が降り立つ。
この街すべてが静寂に包まれ、明日へと繋がる。
神など信じぬ一人の少年がこの世に舞い降りた唯一つの奇跡を思う時。
未来を信じぬ一人の少女が己の存在を噛み締める時。
共にいる時間は少なくとも、お互いが至上と認め合う二人。
願うはいつも唯一つ。
彼が
彼女が
幸せであること。
少年は独り、星のない夜空を見上げる。
この日に生を受けた一人の少女を想いながら。
彼女が孤独から救われることを祈りながら。
願わくば己が救える者であることを。
少女は独り、未来へと想いを馳せる。
己が愛した一人の少年を思い浮かべながら。
彼の未来に己が存在することを祈りながら。
願わくば彼の傍に在れることを。
そうした祈りは届くかどうかすらわからぬまま。
それでも祈ることしか知らぬと云うかのように。
ひたすら一心に祈り続ける。
最愛の者の幸せを。
そうして一年に一度の尊い夜は深けてゆく。
互いの想いを知ることなく。
希望の光に満ちる美しき夜明けへと。
取り残される冥き世界の中で。
ただ一心に祈りつつ。
霽月蓮 離流様からいただいた2作目です。
ステキすぎだ。ああああ。こうどうして日本語をフルに使いきれるんでしょうね。日本語というのはじつに奥深く、書く人に寄っては激しくそれが見方をしてくれます。離流様はまさに日本語を味方に付けた素晴らしい作品を次々に生みだしていってくれる方です。本当に素晴らしくって私はもう感動の渦でした。読んだ瞬間「すごい」の一言しか言えませんでした。この俺が(死)あああ。本当凄いですよね。学ぶことが大量です。
このお互いがお互いを思い合っているっていうのがまたステキすぎて。ああこの二人が本当にこんなだったら、激しく本編でもだえていることだろうに。あああ悔しい(死)
本当どうもありがとうございました!!!!わざわざ私の誕生日に…。本当ありがとうございました!!!
俊宇 光
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