水のせせらぎ様 グリブル小説「Until the when snow is removed 」
 

 

Until the when snow is removed

 

 

「ひぃまぁ〜」

クリスマスもお正月も、最近の行事はすべて終わった
周りは皆いそがしそうにたまったものを片付けている

だから当然グリーンも相手なんかしてくれないわけで、あたしはとにかくつまらなくってしかたがない

「ひまぁひまひまひまひ「うるさい」

グリーンが顔をしかめて振り返る

「騒ぐなら他でやれ」
「だってグリーンは仕事してるし レッドとかもいろいろやってて相手してくれないんだもん」
「あたりまえだ この忙しい時にお前の相手をする時間などない」
「もぉっ」

なによ少しぐらい構ってくれたっていいじゃない
独りでじっとしているのってけっこう堪えるんだから

あたしがブツクサ呟いていたら

 

「ずっとそこにいられると邪魔だ ここから出てくれ」

と溜め息まじりに一言

 

「…なっ」

なによ 出て行けとまで言わなくたっていいじゃない…

 

あたしはここにいちゃいけないの……?

 

 

なんだか泣きそうになって慌てて外へ飛び出した

外は肌寒く 雪が降り積もっていた

少し小高い真っ白な丘に身を投げる
やわらかい雪が体を受け止めた

(気持ちいい…)

程よい冷たさに感じた

 

 

空からは絶えず雪が降っている

 

「…グリーンのバカ…」

自分がわがままなのは分かってる
クリスマス、お正月と連日遊んで溜まった仕事を片付けるなんて当たり前のことだ
真面目なグリーンならなおさら…
……でも…だからって……

「追い出すような事言わなくたっていいじゃない……」

グリーンに出て行けと言われた時…
あたしは闇の中に突き落とされたような感じがした…

(グリーンにとってあたしは邪魔物なのかな…)

今まで優しくてくれたり、いっしょに居てくれたりしたのはあたしのわがままに合わせてくれただけで、本当は…

 

 

 

あたしの居場所はどこ………?
あたしが居ても許される所はないの…………?

 

 

 

気が付いたら涙が頬を伝っていた

 

 

そうこう考えていると眠くなってくる

 

雪はまだふりつづいていた

 

(このまま眠っちゃったら死んじゃうかな…)

 

もしそうなったらグリーンは悲しんでくれるだろうか…
あたしなんかのために涙を流してくれるだろうか……
それとも………

 

 

 

 

 

 

なんだか温かい……
それに懐かしい匂いがする
心が落ち着くようなそんな匂い…

 

雪の上なのに……?

 

そういえば、体がかすかに揺れている……

 

 

「…ん…」
「やっと起きたか…」

ハァという溜め息が頭上に落ちてきた

 

いつの間に寝ていたらしく まだ頭がぼやけている

「グっグリーン?!」

なんでグリーンの顔が目の前にあるの?

それに、さっきから動いているのはなぜ……??

 

「…!!えっなっ、ちょ…グリーンっ」
「さっきからなんだ??」
「だって、その…これ…///」

あたしはグリーンに抱きかかえられていた
グリーンのコートを羽織いながら…

 

顔が熱を帯びて赤くなるのが自分でも分かる

 

「まったく あんな所で寝て…下手したら死ぬぞ?」
「……うん」
「ったく……どんだけ探したと思ってるんだ」

 

 

 

 

 

 

……えっ?

 

 

 

 

 

 

「……探してくれたの?」

グリーンがあたしなんかのために心配して探してくれたの?

「あたりまえだ、あぁいう形で出て行かれては心配するだろうが…案の定 雪の上で寝て死にかけていたしな」
「………」

 

 

なんで?
なんで探してくれるの?
あたし邪魔なんでしょ?
いない方が…いいんでしょ……?

 

 

 

あたしの気持ちを読み取ったのか、グリーンが口を開いた

 

「悪かった…」
「…えっ?」
「…あの時にここにいるなと言ったのは 仕事をしている時にお前が近くにいると集中できないからで……それ以外の時にいる分にはかまわない」
「……本当に?」
「…あぁ」
「……いっしょに居てもいいの?」
「…あぁ」
「………迷惑じゃない…?」
「……あぁ…むしろ、ずっといっしょに居て欲しいと思うくらいだ」
「…えっ!?」

驚いて顔を上げるとグリーンの顔が真っ赤になっていた

 

「…それってプロポーズ??」
「…っ…なっ///」
「グリーン顔真っ赤よ?」
「///うるさいっ」
「ふふふ…じゃあ…もし、あたしが死んだら悲しい?」

途中から少し声がこわばった

 

「あたりまえだろっ」
少し怒った表情のグリーン

 

…よかった
安心した
うれしかった
あたしが生きてて欲しいと思ってくれていることが
あたしが生きていることを許されたことが…

 

 

少し体を起こしてグリーンの唇に自分のそれを重ねた

 

「…っ!?」
「…ありがとう…探してくれて…心配してくれて…生きる理由をくれて……」

 

あたしはグリーンのために生きているんだって思ってもいいのよね…

 

 

「…どういたしまして」

赤い顔のまま言葉とキスを返してくる

 

 

 

 

 

気が付いたら雪はやみ 太陽が出ていた

 

 

「…早く春がくるといいね」
「…そうだな」
「……そうしたら 二人で出かけてくれる…?」
「…あぁ」

 

笑顔がこぼれる

 

 

 

春がくるまで…

雪が溶けるその日まで…

あたしは夢と期待に胸をふくらませる

 

 

END


(題名は 雪が溶けるその日まで です)
もう、ほんっとうに書いてて恥ずかしいです/////なんていうか、ベタ?それに話の進み方が少し変わってきてる気がする…?
今後もっと研究をして、まともな文を書けるようになりたいと思っています(永久にムリなような、見通し暗い願いですが…)
…どちらも私の野望ですが、どうか大目にみてください?そして、どうか温かい目で見守ってやってください(あっ、そんな白い&冷たいまなざしで見ないでくださいっ)

 


水のせせらぎ様からいただきました!!ありがとうございます!!!初めて書いた作品がこれなんて、十分素晴らしいと思いますよ。すげーなぁ。あたしなんて親父に失笑されるようなものしか書いたことなかったですからね。素敵な理想のグリブルにかんぱーい!いやぁ、ほんとこれですよこれ!これぞうちのグリブルです!!!
本当にどうもありがとうございました!!!!

俊宇 光