Greed of the love
時がゆっくりと流れている
目の前には愛しい彼がいて
それが普通になるにつれて
少し前まではかけがえのない子を守るために、他人の力を借りなくても何でも一人でやってきた
たとえそれが犯罪だろうと人を苦しめる事だろうと
それが今では
愛するということを知ってしまった時、もう求めずにはいられなくなる ずっといっしょに居ることを 愛を与えてもらうことを
自分の全てを受け止めてもらうことを
「…っ…」 彼の背中を腕で包む そばに居てもらいたいから ずっと ずっと…
「…ブルー?」 怪訝な顔をして彼が振り返る
ごめんね うっとうしいよね? ごめんね でも どうしてもやめられないの あなたを愛することを あなたに愛してもらいたいと思うことを
「…大丈夫か?」 心配そうに顔をのぞきこんでくる その問いには答えずに、ただ彼の背中に顔をうずめていた 小刻みに肩が震えている
「……ブルー…」
そう言うと彼は体に巻きついている腕を解いて、震えている体を自分の腕の中にしまいこんだ 「…どうしたんだ?」 優しく頭をなでてくれる
「…グリーン…」 「…ん?」 「…しばらくこのままでいさせて…」 「…あぁ」
彼の胸に顔を押しつける
「…ブルー」 「…なに?」
「俺は一生お前のそばにいるぞ」
「……うん」
悲しくなんかないのに、いつの間にか泣いていた
END
こんな小説にお付き合いしてください、ありがとうございました。次こそ(次あり!?)上達するように努力します。
俊宇 光 |