水のせせらぎ様 グリブル小説
 

 

 

「ありがとう…グリーン」

 

 

 

漆黒に染まった闇のような所…
あたしの人生を変えてしまったあの場所で、あたしは一つの誓いを心に立てた


もう、誰も愛さない…と


人を愛すれば愛するほど、それに伴って多大な悲しみがうまれる
あの時、あの場所で、あたしはその事を身をもって知った

人は一生一緒にいられるわけではない
いつかは別れの時が来る
そしてその時、悲しみ苦しむことになる
だけど始めから愛していなければそんな思いはしない

 


あたしは今まで人を道具と思い、その事を守り続けてきた……のに
それはたった二人の人間に出会ってあっけなく崩れてしまった


レッド……そしてグリーン


二人は人としての温もりを通じて優しさや思いやりを教えてくれた


とくにグリーンはそれだけでなく、あたしに人を愛することの意味を言葉と心と…全てで伝えてくれた

たしかに愛することで悲しみや苦しみがうまれるが、またそれと同じくらいの喜びや楽しみ、安心などもうまれる


人を愛することは人間として必要なことだ…と


だからこそ今のあたしが存在する

人を愛し、温もりを与えることもできるあたしが…

 

今さらになってしまったけど、ちゃんとお礼を言いたい

言葉では収まり切れないほどの思いだけど…
言葉にするには軽すぎるけど…


「ありがとうグリーン」
「さっきから何だ?」
「いつかちゃんとした形で返すから」
「だから、何なんだ?!」

あたしはそれには答えずにグリーンの首に腕を絡ませ、額にそっとキスをした

「…ありがとう、グリーン」
「…っ」

 

 

…愛するっていいことだね

 

 

END


いつもの如く、変なまとめですみません。「暗闇のなかで私 もう誰も愛さない そう決めたのに もう誓いを破ってる」という歌詞に基づいて書いた…つもりです(汗)
ブルーのことだから、「もう誰も愛さない」というのは過去の辛い思いが理由だと思ったんです。その考えを変える切っ掛けとなったのはやっぱりレッドとグリーンだとは思ったんですが、個人的にはレッドよりグリーンのほうを強く意識してほしいという欲も文の内容に表われていたりします(笑)
最後まで目を通してください、ありがとうございました。


タイトルがわからなかったのでそのまま載せてしまったんですが、大丈夫だったでしょうか。
4月にいただいた作品をいまさら載せていて本当に申し訳ないです!こ、これでいただいた作品は以上なはずです。本当に遅れてすいませんでした。
水のせせらぎ様は現在一緒に1日1作企画を手伝ってくれています。31作とはいきませんが、それでもたくさんの作品が掲載されていますので、どうぞお楽しみください。
本当にありがとうございました!歌詞って小説を書く上でかなり宝庫ですよね!

 

俊宇 光