Twinkle ―手―

 

Twinkle ―手―

 

 「あなたに…手が…届かない…」
ラリスはそう呟いて、寝っ転がってる状態から、天井へ手を伸ばす。
「いちお、届くよ?」
そう、隣に寝っ転がっていたシオンが、伸ばしたラリスの手を、そっと握って言う。
「!シオン?」
びっくりしてそっちを向く。
「あーでも、届かないのが、俺じゃないのかもな…」
そう苦笑しながら言う。私は握ってくれている手を、方向を変えて握り返す。そして手を下ろして、そっとシオンの方を向いた。
「私の…手の届くところにいてね…。そして、離さないで…」
そう手を握って、目をゆっくり瞑る。
「…あー」
そうシオンが返事をする。そしてラリスの手を、ぎゅっと握り返した。なんだかとても、安らげるような、そんな感じを覚えた、ラリスだった。

                                   Twinkle ―手― Fin


あとがき

 どうも、俊宇 光です。今回はじめてのショートストーリー。でもあまりにも短すぎるので、ベリーショートストーリーと名づけます。略して、VSS!!うおう、かっけー。(勝手にやってろ)でもまじで短すぎですよね。
 なんだか寝っ転がって、天井に手を伸ばしたら思いついた話です。短い話なんで、あんまりラリスの内心とか書けませんでしたが、何が言いたいかっていうと、まぁー手の届かないのは確かにシオンなのですが、それ以前に他にも手が届いていない、という気持ちも含めています。でも一番届きたいシオンに届かないから、「あなたに手が届かない」なんですね。でも、シオンはきっと分かっていることでしょう。
 それにしても、なぜ寝っ転がってるんでしょうね…。まぁーいろいろ想像してやってください。裏にある意味とか考えて。(だからやばくないってば)まぁーこれでそういう考えをしてる人は、相当やばいですわよ(笑)私もその人種か…(爆)

 制作上の裏話。実はこれ、学校の修学旅行さぼった時に書きました。学校にパソコン持っていって制作したんですね。なんてやつさ。